「できることを増やして」、名寄高校1年生対象に進路講話 学校運営協委員の黒井さん講師に

【名寄】

名寄高校(鈴木究校長)1年生(普通科114人、情報技術科15人)を対象とした進路講話が14日、同校体育館で行われ、同校学校運営協議会委員でファシリテーターの黒井理恵さんが、キャリア形成に関する講演を行った。
同校は本年度からコミュニティースクール(学校運営協議会制度)となり、地域住民からなる同協議会の委員が、生徒たちの学びや探求的な学習のサポートを実施。これまでに委員が学校を訪れ、放課後に生徒の進路相談を受けたり、面接指導、推薦用レポート指導などを実施してきた。
今回はその一環として、同協議会委員の黒井さんが、キャリア形成に関する講演を行うこととなった。
志は高く、強気の進路希望を―とし、「偏差値も志望校判定も、その模試を受けた時点での瞬間的な結果に過ぎず、たった1カ月、1週間で目まぐるしく変化する。大逆転はいくらでも起こる」とした。
勉強について、「残念ながら一生続くもので、楽しく生きるために勉強が必要。勉強の仕方を学ぶことが、楽しい人生を歩むために必要不可欠なこと」。
黒井さんの中学・高校時代に描いた将来像などを含め、自身のこれまでの道のりを振り返り、進路を考える上で、「仕事名だけを考えるのはやめよう。どうしてその職業が良いと思ったのか、具体的にその瞬間を思い出すこと。そして、そのやりたい仕事は、他の仕事に置き換えて考えてみることも必要。例えば、人の可能性を広げる仕事として、先生になりたいと思った場合、会社の人事や介護福祉などの仕事もあり得るということ。やりたいことを形にするため、できることを一つずつ増やしていくイメージで勉強を」などと話した。
この他前段で、すでに大学や専門学校への進学、就職が決定している同校3年生が、自らの経験を基としたアドバイスも実施。「1年生の頃から大学探しを始めたおかげで、目標に向って3年間を全力でゴールに向かって努力することができた」「公務員志望だが、ただ漠然と公務員を目指すのではなく、国家公務員、道職員、地方公務員など、自分がどの職種に就きたいのかなど、目標をしっかり決めておく必要がある」などと述べ、1年生は進路を考える上での参考としていた。

1年生を対象に行われた進路講話