「絵を飾ってくれ夢のよう」 佐藤郁子さん(名寄)が入選 道展へ初出展で快挙 市内のミズバショウ群落描く

【名寄】

道展会場を訪れた佐藤さん

新ロマン派美術協会(事務局・旭川)会員で、市内西2南12の佐藤郁子さんは、道内最大規模を誇る公募展「第97回道展」(北海道美術協会主催)に初出品した油彩画「ミズバショウ」(100号)が入選を果たした。初出品での入選に、佐藤さんは「自分の絵を道展の会場に飾ってくれて、本当に夢のよう」と喜びを語っている。
佐藤さんは2005年、名寄の絵画サークル「一騎会」に入会。当初は水彩画を描いていたが、当時、代表を務めていた市呂博幸さんの勧めで、油彩画に取り組むことに。07年に新ロマン派美術展に油絵を初出品し、3位に当たる旭川市教育長賞を受賞。翌08年は最高賞の協会賞を受賞。09年には会友賞に輝き、協会の会員に推挙された。
「第97回道展」の油彩の出品数は164点で、このうち126点が入選。佐藤さんは初出展で、風連地区のミズバショウ群落を描いた「ミズバショウ」など数点を出展。見事、入選した。
佐藤さんの油彩画「ミズバショウ」について、審査員は「春のみずみずしさが画面全体から感じられ、これから初夏を迎える優しい時間と空気が漂っている。ミズバショウや木々の一本ずつの描写力は素晴らしいものがあり、冬を耐えた力強さも表現されている。木々の枝の流動感もよく表現している」と講評。
作品は、10月19日から11月5日まで、札幌市民ギャラリーに展示。佐藤さんは家族と共に会場を訪れたという。「展示されている作品のレベルの高さに圧倒されました。この中に自分の絵を展示していただき大変光栄に思います」と笑顔。
佐藤さんによると、日ごろの創作活動は、現場を訪れて撮影した写真を基に、自宅で描いている。
「描いていると力が湧いてくるようで、絵は私の生きがいです。また来年も出展できるよう頑張ります」と語っている。