ヤマハ音楽教室・逢坂さん 全国で〝ベスト賞〟 大学同期と共演 国内最大規模のコンクールで2台ピアノ繊細に

全国のコンクールでベスト賞を受賞した
逢坂さん(左)と今井さん

市内のヤマハ音楽教室で講師を務める逢坂夏帆さん(26)がこのほど、東京都で開かれた国内最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」のデュオ部門2台ピアノ上級で、大学時代の同期の今井比可里さん(東京都在住)とペアで出場し、1~3位に次ぐベスト賞を受賞。逢坂さんは「お互い社会人になって初めてのコンクール。不安もあったなか、2人で求める音楽をつくりあげ、認められたのが嬉しかった」と喜んだ。
2人は上野学園大学の音楽学科を卒業し、学生時代には2人でコンサートに出演するなど活動。卒業後は互いにピアノ教室の講師として指導し、逢坂さんは幼稚園年中児から高校3年までの生徒約40人を受け持っている。ピアノコンクールには年齢制限があり、出場できるうちに挑戦しようと、社会人になってから初めてのコンクールに臨んだ。
2台ピアノは、基本的にメロディと伴奏をそれぞれのピアノで演奏するため、呼吸を合わせたり、音のバランスをとることが求められる。練習は4月から毎月2回、札幌に通って演奏を合わせ、練習日数が少ないなかで個人練習のほか、念入りに話し合って曲のイメージを膨らませ、音の華やかさと暗い部分のコントラストを付けるなどして仕上げた。
 8月に東京の地区予選を突破。全国大会には8組が出場し、課題曲と自由曲を演奏。特に課題曲となった作曲家・ショスタコーヴィチの曲を演奏した経験がなく、逢坂さんは「音楽に対する考え方を解釈するのが難しく、曲を聴いたり本を読むなど理解し、自分達の中に落とし込んでいった」という。
  演奏や結果を振り返り、逢坂さんは「1番手の演奏ということもあり緊張もあったが、その中でも自分達の演奏をすることができた。話し合って曲を作れたのが自信になった。機会があればまた2人で挑戦したい」と話した。
 (千葉大輝)