稚内市民注目の市役所新庁舎建設が遂に始まった。今後は23、24年度と工事が続き「稚内市のシンボル」となる新しい庁舎は25年度供用開始を目指す。
市役所内部や庁舎建設検討委員会、議会での議論、市民説明会など長い年月をかけて進めてきた新庁舎建設。昨年12月定例市議会までに稚内市の事務所の位置を定める条例の一部を改正する条例(いわゆる位置条例)の改正などある程度の議会手続きが完了し、今年5月に建築主体など5本の工事を発注。6月議会でそれら工事の施工についても議会が承認し、7月29日に建設地(稚内郵便局と北海道銀行稚内支店の間)で安全祈願祭を執行。先週から実際の工事がスタートした。
基本構想・基本計画で掲げた基本理念は、「市民の安全・安心を支え、誰もが親しみの持てる庁舎」。設計方針は①災害対策拠点として市民の安全・安心を支える庁舎②市民が親しみを感じ、まちづくりの拠点となる庁舎③「環境都市わっかない」を象徴する持続可能な環境配慮型庁舎の大きく3点。
建物の概要は、地上4階=鉄筋コンクリート造=で、延床面積は現庁舎の約7000㎡を大きく下回る約6600㎡。アンケート結果などにより、市民が強く必要性を感じている駐車場は、新庁舎建設地に約40台(おもいやり駐車場含む)、現庁舎敷地に約100台分を用意する。
工事はまず、敷地内(地中を含む)にあるものの撤去から始まり今年は本格降雪期前の12月まで続け、基礎工事の手前まで進める予定。また、新庁舎の空調設備のエネルギーとして地中熱を採用するため、試験のための掘削も始まっている。冬期間は休工し、来春雪解け後に再開する。総事業費は70億2000万円。(佐々木巧)
