【名寄】
名寄市の中学生台湾派遣事業結団式が、4日午後6時から「よろーな」で行われた。新型コロナ感染症の影響で4年ぶりとなる派遣事業で、来年1月に3泊4日の日程で台湾を訪れる市内の中学生9人が、訪問に向けての意気込みを語った。
名寄市と台湾との交流は2013年度からスタート。中学生の交流においては、当初、中学生の野球交流や教育旅行の受け入れなどを展開してきた経緯がる。その後、人的交流に内容を見直し、18年度からは「中学生台湾派遣事業」を開始。新型コロナ感染症の拡大を受け、19年度の派遣以降、中止を余儀なくされてきたが、その間もリモートで中学生同士の親交を育んできた。
本年度の派遣事業は、市内の中学1、2年生を対象に参加募集を受け付けたところ、名寄中の5人と名寄東中の4人を派遣することが決定。学校、名寄日台親善協会(中島道昭会長)、市職員の3人が引率。来年1月9日から12日までの日程で台北市を訪問し、台湾の中学生との交流や文化体験などを予定している。
結団式で、藤田健慈名寄日台親善協会副会長が「海外で異文化に触れ、その一部でもよいので、つかみ取ってほしい。自分たちの人生を変える旅となることを願っている」と挨拶。
加藤剛士市長が「台湾を訪れるまで3カ月ほどあり、台湾のことを学ぶなど、事前準備をしっかり行い、実りある交流事業となることを願っている」と激励した。
参加した生徒一人一人が自己紹介を兼ね、「将来は海外留学を考えており、海外のことを学ぶ機会としたい」「歴史的建造物などを見たりしながら台湾文化に触れ、日本との違いを見つけたい」「たくさんの台湾の中学生と交流し、仲良くなりたい」「台湾の食文化にも触れたい」「台湾を訪れるまでに、中国語が少しでも話せるよう頑張りたい」などと意気込みを語った。
参加生徒を代表して東藤大河君(東中2年)が「派遣に向けて、台湾の歴史や文化を学ぶとともに、名寄のこともしっかり勉強して、台湾の中学生に伝えたい。一緒に行く仲間や台湾の中学生との親交を積極的に深め、思い出に残る事業とするために、名寄市や親善協会の方々、親に感謝の気持ちを持って、しっかりと準備を進めたい」などと決意を述べた。
結団式終了後、第1回事前学習会(全3回予定)が開かれ、派遣事業の目的や集団行動の決まり、心得、日程などを確認。
11月と12月にも学習会が予定され、中国語での自己紹介や挨拶、名寄市の紹介などについて学ぶなど、準備を整えることになっている。
参加生徒は次の通り。
▽名寄中=黒澤倖琉(2年)、岩井心咲(同)、土佐林恵愛(同)、福澤美羽(同)、佐藤里菜(同)
▽東中=東藤大河(2年)、森重恭興(1年)、中山情(同)、今田真緒(同)

