育英館大学では、中国が日本産海産物の輸入を全面的に停止している問題を受け、主力水産業のホタテ漁業を応援しようと、11月上旬から学食で宗谷産ホタテを使った料理を提供する。26日には学生や関係者向けに試食会を開き、ホタテフライやホタテご飯に舌鼓。メニューの詳細や一般市民向けの価格などは検討中で、学食を利用してもらうことで水産業を応援していきたいと協力を求めていく。 試食会では佐賀孝博副学長が「宗谷漁協のご厚意でホタテを仕入れることが出来た。メニューを大学の名物として提供したい」。宗谷漁協の中井睦参事が「中国の禁輸で先行きが見えず厳しい情勢だがホタテの国内消費が進み、生産者として喜ばしい。ホタテを使ったメニューを食べて頂き、消費拡大の取り組みに大変感謝」と挨拶。 調理員が腕によりをかけたホタテフライやホタテご飯の定食を試食。ホタテの大きさや風味、食感なども申し分なく、満足した様子で食べ進めた。3年の須藤舜介君(21)は、「特にホタテフライが美味しかった。中国への輸出が出来ない中で国内消費は良い取り組み。また機会があれば学食でホタテ料理を食べたいです」と笑顔。 ホタテ料理の学食提供は、学生の価格は470円だが、市民などの一般利用者はそれより若干高い料金設定を検討。メニューはホタテフライやホタテラーメンを考えている。 同大学は、宗谷漁協からホタテ鮮貝を1か月あたり100㌔(約500枚)を購入。今シーズンは11月で終漁するため、漁が行われない来春まではホタテを冷凍保存し、常に学食で提供できるようにする。 (梅津眞二)
