警察犬ジャスパー君が訓練競技会で見事3位 追跡や嗅覚で能力発揮 野嶋さんが支える

2023秋季JSV北海道ランデス訓練競技会(日本シェパード犬登録協会札幌支部主催)がこのほど、江別市で開かれ、市内緑5の会社員、野嶋喜信さん(55)の愛犬のジャスパー・オブ・サッポロ・マキ号(9歳、オス)が、追跡や嗅覚の能力を競うアマ追及の部門に出場し、7組のうち第三席(3位)に入賞。野嶋さんは「犬でいうと9歳は高齢だが、頑張って入賞してくれて嬉しい」と喜んだ。 ジャスパー君は、2016年から北海道警察犬に嘱託され、新型コロナウイルスの影響で2020年に自粛した以外は、毎年嘱託されている。昨年9月には、美深町でキノコ採りで山岳遭難した行方不明者を発見するなどの功績も。日頃からの訓練で更なる技術向上を目指し、各種大会に出場している。 アマ追及の競技は、芝生の上につけられた足跡や臭いを辿り、物品(ゴムホース)を見つける正確性などを競った。コースは最初に長い直線が続き、途中から足跡が5歩単位で細かく曲がるなど難易度が高かったが、ジャスパー君は落ち着いた様子で物品を見つけると指示に従い、伏せの基本動作で100点満点中72点だった。  ジャスパー君は高齢になるにつれ、機敏さや視力の低下などが進み、野嶋さんは「今回が最後という気持ちで出場した。最初は自信がなかったけど、よく頑張ってくれた」と称えた。 訓練は1日2回で、正しく足跡を辿ったり様々な臭いを嗅ぎ分ける能力を身に着けている。今後は警察犬の嘱託を受けている、ジャスパー君の子どものムーン・ジェニー・オブ・ドーケシソウ号(2歳、メス)が捜索現場で活躍できるよう指導し、社会貢献に寄与したいとしている。  (千葉大輝)

競技会で第三席となった野嶋さんとジャスパー君