【名寄】
AI活用型オンデマンドバス「のるーと名寄」の運行が1日からスタート。路線バスとタクシーの中間的位置付けの乗り合いバスで、同日午前に70代の一般女性などが利用した。
市民の利便性と運行の効率性などを高めた新たな公共交通サービスとして誕生したもの。運行エリアは名寄地区のみ。
利用登録後に、電話やスマートフォンアプリで乗車希望日時や目的地などを予約すると、AIが最適な乗降ポイント(バス停)やルートを生成。自宅と目的地に最大限近い場所で乗り降りできる。
本運行となった1日、名寄東中学校北側の地域に住む女性が、北斗団地前のバス停からダイソー前(西3南6)まで利用。利用者第1号となったこの女性は自家用車を所有しており、普段は自身で運転しているとのことだが、「試しに乗って西條(名寄店)まで買い物に行こうと思った」と利用のきっかけを話していた。
バス停で待っていると、予約時間の午前10時に専用車両が到着。乗車と同時に料金を支払い、目的地に向けて出発した。市役所名寄庁舎から男性1人が乗り、市民文化センターまで行く予約も入っていたが、AIのルートでは女性を目的地まで送り届けてから男性を迎えに行くルートを選択したため、乗り合いにはならなかった。
1人の乗車となった女性はダイソー前で下車後、「乗り心地は良かった。自宅のすぐそばのバス停から乗れて、店の近くで降りられるので便利。料金もタクシーより安くて使いやすいと思う」と感想を話していた。
また、普段は自家用車で買い物に行くため、頻繁には利用しないとのことだが、冬期間は降雪の影響で道路幅が狭くなるとともに、交差点などの見通しも悪く、道路環境の悪化で運転しにくくなるため、「冬は利用する機会が増えるかも」と話す。
同サービスを担当する市総合政策部は「夕方に小学生が塾へ行くために乗り合いで利用する予約も既に入っており、2日以降も毎日少しずつだが利用される予定」と話しており、「有効に活用してほしい」と呼びかけている。
利用できる時間は午前7時から午後7時まで。料金は乳幼児無料、小学生200円、中学生以上は300円、障がい者(小児含む)は100円。
利用するには会員登録が必要で、電話、アプリ両方から登録できる。予約は利用日の3日前から、電話(01654③7800)は月曜日から金曜日(祝日除く)の午前9時から午後5時まで。アプリは乗車直前まで24時間受け付けている。
サービスなどに関する問い合わせは、市役所名寄庁舎内の総合政策部(01654③2111)へ。
