名寄市立総合病院の内科が1975年(昭和50年)11月1日から、2年10カ月ぶりに診療を再開した。この日は土曜日だったが、再開の日を待ちわびていた患者が朝から訪れ、ホッとした表情で診察を受けていた。

(記者からの一言) 名寄市立総合病院では、1972年(昭和47年)まで3人いた内科医が、同年秋から73年(昭和48年)1月にかけて、札幌市内で開業するため次々と去り、それ以来、内科診療を取りやめていた。 その影響で診療収益は大幅に減少し、累積赤字も増えた。また、名寄市内の他病院に患者が殺到し、長い待ち時間にイライラしていた。 医師不足はこの頃から既にあったものと思われる。最近では、特に地方の医師不足が顕著であり、どこに住んでいても安心して診療を受けられる体制づくりが急がれている。