【名寄】
智恵文小学校・智恵文中学校統合記念事業「お別れの会」が、11日午前10時から智恵文小の体育館で開かれた。両校の閉校を惜しみながらも、来年4月に開校する新たな「名寄市立智恵文小中学校」(義務教育学校)のスタートに期待を膨らませていた。
智恵文小は1903年、前身となるチエブン簡易教育所として開校。47年に現在の学校名に改称された。智恵文中は同年、智恵文村立智恵文中学校として開校した。
54年の旧智恵文村と旧名寄町の合併、56年の名寄市制施行などを経て現在の両校となり、智恵文小は120年、智恵文中は77年の長きにわたり、地域と共に歩み、歴史を紡いできた。
両校では現在、小中一貫教育の取り組みを進めているが、その中で智恵文小校舎の老朽化が大きな課題に。これに伴い、智恵文中校舎を増改築して学校施設についても一体的にすることを決めた。
これを機に小学校、中学校の枠を超えた義務教育学校とし、来年度から「智恵文小中学校」として新たなスタート切ることになった。
「お別れの会」には学校関係者や地域住民らが出席。同事業実行委員会の北野裕介会長が、長年にわたる地域の支えに感謝し、「これまで培ってきた歴史や伝統を引き継ぎ、新しい学校を応援していただき、後押ししてほしい」。
加藤剛士市長、智恵文小の太田健校長も別れを惜しみつつ、新しい学校の発展に期待を寄せて挨拶。来賓の岸本亮上川教育局長、中野秀敏北海道議会議員、山田典幸市議会議長が祝辞を寄せた。
「お別れセレモニー」では、両校の開校当時から現在までの活動を写真で紹介するスライドショーを上映。智恵文小児童と智恵文中生徒がそれぞれ校歌を斉唱し、児童代表の藤森結愛さん(6年)と生徒代表の菅原唯斗君(3年)が、「今までの経験を忘れず、新しい学校でも仲良く元気に過ごしたい」などと挨拶した。
両校の児童生徒から学校設置者である加藤市長への校旗返納に続き、新しい学校の校章も披露。考案者である智恵文中3年の遠藤百々花さんが校章への思いを発表した。
出席者は両校の閉校を惜しみながらも、新たな学校の発展を願っていた。

小学校の児童と智恵文中学校の生徒
