JR名寄駅 開駅120周年記念イベント 仕事体験や写真展、限定発車標など 利用客、地域に感謝 多彩な内容で節目祝う

【名寄】

「駅のお仕事模擬体験」で切符を発券

JR名寄駅(坂上武史駅長)の開駅120周年記念イベントが3日、同駅で開かれた。駅の仕事模擬体験をはじめ、写真展、記念スタンプ、当日限定のLED発車標ディスプレイ表示、記念シールプレゼントなど、さまざまなプログラムで盛り上げ、節目を祝った。
名寄駅は1903年(明治36年)9月3日、北海道官設鉄道天塩線(現・JR宗谷本線)士別~名寄間が開業したことに伴い、開駅となった。
開駅120周年を迎え、利用客と地域住民に感謝の気持ちを込め、記念イベントを開催した。
子ども向け企画「駅のお仕事模擬体験」は、小学生以下の子どもたちが同駅社員と一緒となり、パソコンを使用して切符の発券と改札を体験した。

「名寄~札幌」など希望の区間を選択して切符を発券したり、改札のスタンプを切符に押したりして、駅窓口の仕事の一端を知った。制服も着ることができ、発券した切符のレプリカ、記念缶バッジがプレゼントされ、笑顔を見せた。

今昔写真展は、名寄駅開駅120周年記念入場券(来年3月31日まで販売)にデザインの写真など、名寄と近郊の鉄道風景の移ろいを捉えた写真を展示。名寄駅構内や名寄川橋りょうなどの今昔を比較した写真を並べ、歴史を感じさせた。
子ども塗り絵展は、光名幼稚園の園児たちが名寄駅になじみある列車(キハ261系5000番台はまなす・ラベンダー編成、H100形)の塗り絵にチャレンジ。家族などと一緒に見ていた。
開駅120周年記念スタンプは、記念ロゴマークがデザインされたスタンプを「みどりの窓口」に用意しており、押印していく人が相次いだ。

当日限定のLED発車標特別ディスプレイは、120周年特別バージョンで表示。「名寄駅 皆さまと共に120th」のメッセージをはじめ、宗谷本線を走る車両のアイコンなどが表示され、ディスプレイ自体を撮影する人もいた。
当日のみの購入限定で、開駅120周年記念入場券を購入した先着120人に、同線の車両などの「みんなよろこぶ名寄駅開駅120周年記念シール」をプレゼントし、人気を集めた。


 また、宗谷本線活性化推進協議会によるイベントで、鉄道雑貨の店ぽっぽや、創作キッチンたまさぶろう、もち米の里ふうれん特産館が協力し、鉄道模型の展示と走行、120周年記念の弁当と紅白餅の販売が行われ、にぎわいを見せた。
坂上駅長は「ご利用されているお客さま、地域の方々、120年間、鉄道を動かしている方々に感謝の気持ちでいっぱい。皆さんの旅立ち、思い出に寄り添っていけるよう次の10年を刻んでいきたい」と語っていた。
なお、写真展と塗り絵展は9月30日までの午前7時40分から午後5時5分まで待合室横ギャラリースペースで開場。記念スタンプは来年3月31日まで「みどりの窓口」営業時間内(午前7時40分~午後5時5分)で押すことができる。