町の森林の魅力伝える 下川小5年が取材して絵本制作 21日まで町民図書室で展示
【下川】
下川小学校5年生13人が本年度1年間かけて「下川の森林とまちづくりの魅力」をテーマに取材を重ね、世界に一つしかない絵本「発見!!下川の森林ここがすごい!!」を制作。21日まで町民会館図書室に展示している。
森林環境教育を含む、総合的な学習の一環。「下川のまちづくり調査隊」という学習で取り組んだ。
同学年ではこれまで、森林環境教育の学びの成果を児童一人一人が各自で「森林新聞」としてまとめ、展示して発表していたが、今回は児童の好きなことを生かし、総合学習全体の成果を発表することにした。読書や絵を描くことが好きという声があったことから「絵本」での発表に決めた。
昨年5月から発表方法や取材先を検討。町の森林に関わる町内の候補地から40件が挙げられ「さの木屋(個人林業)」「三津橋農産(製材)」「フォレストファミリー(木工業)」「町役場(木製品活用、森林バイオマスボイラー)」「キタ・クラフト(建築)」「谷組(サンルダム)」「猟友会」「森ジャム(イベント)」を選び、話を聞いた。
8月から絵、文章、内容のグループに分かれ、役割分担をして絵本の試作を始めた。
10月に試作品ができた後、取材先や校内の児童に見てもらい、感想やアドバイスを聞き、文章の長さ、絵の見せ方、文字の読みやすさなど改善点を整理、今年1月から2度目の絵本制作を開始。
2度目の制作では、絵や文章、内容が適合するよう、他のグループとのコミュニケーションを大切にした。
絵も「何を伝えたいのか」をよく考え、内容が伝わりやすいように改善。たとえば、林業の絵は試作では森林を広く描き、人を小さく描いていたが、2度目の制作では、林業家がチェーンソーで木を切る様子を大きく描いて表現した。
児童たちが試行錯誤を重ねた結果、格段に見やすく改善され、3月に2度目の絵本を完成させた。
同校は「取材先の思いと児童たちのアイデアが詰まった作品になっている。もう一度作り直すことで、みんなで一つのものを作る力が育めた」と話す。町の図書室に展示されている。
名寄新聞2023年3月17日 掲載 Web掲載日2023年3月17日
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