このコーナーでは、道北にまつわる「人・事」をご紹介します。 移住話や、マニアックな趣味など、あらゆるジャンルの方々にインタビューしていきます!
3回目となるこのコーナー、今回のゲストは神奈川県鎌倉市出身、現在は道北美深町に移住し美深白樺ブルワリーでビール職人+弊社通信員としてマルチな才能を発揮している野崎 知真さんに注目!そして三度の飯より本が好きみたいです!
お名前:野崎 知真 Nozaki Tomomasa 出身地:神奈川県鎌倉市 生年月日:1997年6月28日 座右の銘「よく食べてよく寝る」
Q1、移住についてまずはお聞かせください。野崎さんはいつ頃美深町に移住されたのですか?
2021年6月に移住してきました。
Q2、そもそもどのように美深町を知りそこから移住までに至ったのですか?もし可能でしたらその経緯をお聞かせいただけますか?
あるテレビで美深町の仁宇布にある「ファームイントント」が紹介されているのを見たことがきっかけで、数年前に美深に宿泊したことがありました。その時からこの街にいいイメージを持っていて、前の仕事を辞めたときにファームイントントのホームページを見ると募集が出ていたため、連絡を取ったところ働かせてもらえることになり、美深町に引っ越してきました。
Q3、実際、美深町に移住してみていがですか?また、お仕事に対してもお聞かせください!
様々な生き物たちと同じ土地で暮らしている感覚が面白いです。引っ越してきた日に町内を散歩したのですが、町の南側に「望の森」という公園があって、いたるところで狐と出会してびっくりしたのを覚えています。秋口には遡上する鮭が川面を跳ねる姿を見ることもありますし、ある夏の暑い日に農業の手伝いにきている外国人たちと天塩川を泳いでいたら、向こう岸で鹿の親子が水を飲んでいるのを見かけたこともありました。野生の動物たちはあくせくしないですし、時間がゆっくり流れているところもこの町の好きなところです。 仕事に関しては、引っ越してきた当初は様々な仕事を手伝わせてもらって、都市部ではできない体験をたくさんさせてもらいました。今はブルワリーでの仕事と併設しているレストランの手伝いを中心にして働いています。
Q4、実際にビール製造や飲食に関わるお仕事をしてみていかがですか?
ビール造りを実際にやってみると、美味しいビールを作るためにはアイデアやひらめきだけでなく、日々の清掃などの見えない仕事がとても重要であることに気づかされました。飲食に関しては、自分たちの作ったビールの感想をその場でもらえるのですごく励みになります! また、ブルワリーでの仕事とは別に、木材からお酒を作る「白樺スピリッツプロジェクト」も進めていて、そちらも刺激的なことばかりでとても面白いです!
Q5、話は少し飛んでしまいますが野崎さんは今年の7月より弊社の通信員として活躍いただき一緒に仕事ができ大変嬉しく思っておりますが、実際に通信員としてのお仕事はいかがでしょうか?
もともと本を読むことが好きで、自分でも趣味で文章を書いていたので、採用していただいたときはとても嬉しかったです。多くの方に読んでいただける文章を書けるか不安だったのですが、入稿の段階から皆さんに暖かい声をかけていただき、今では一つ一つの記事を書くのがとても楽しいです。記事取材についても、知らなかったことに触れられる機会をいただけるのでとても嬉しいです。
Q6,嬉しいお言葉ありがとうございます!では「本」と出会ったのはいつ頃くらいからですか?また「本」とは野崎さんにとってどんな存在ですか?
一番最初の鮮明な読書体験は、小学生の頃に読んだミヒャエル・エンデの「はてしない物語」でした。グレーの箱に入っている大きな本で、取り出すと紫色の重厚な装丁がされていて、手触りがとてもよかったのを覚えています。読み進めて行くとページ全体の文字の色が変わっていく仕掛けがあって、ただ文字を追うだけではない、物としての本の魅力を教えてくれた思い出の一冊です。そのせいか、いまでも装丁の面白い本やなんだかグッとくる本を古本屋に探しに行く癖があり、そういうものに出会えない時には文庫本に自分でテープを貼ったり模様を描いたりして遊んでいます。ちょっと邪道な楽しみ方かもしれませんが…
Q7、ちなみに野崎さんの一番お好きな本はなんですか?(印象に残っている本など)
小林秀雄のエッセイ「無私の精神」の中の「秋」という掌編が好きです。小林秀雄は私の父母の世代の教科書に載っていたような年代の批評家で、その仕事から「批評の神様」とも呼ばれる人ですが、私が最初に小林秀雄に触れたのは彼が行なった講演の録音でした。医者に言われてタバコをやめた話、当時話題になっていたユリ・ゲラーの念力実験についてなど、ちょっとした話題に彼の感動が生き生きと描写されていて、喋りのリズムもとても良く、ついつい聞いてしまう魅力があります。それでその小林秀雄の喋りのリズムに親しんでから彼のエッセイを読むと、彼の声でエッセイが再生されてくるのです。それがなんとも言えず面白く、その中でもひときわ光って見えたのがこの「秋」というエッセイでした。
Q8、今後の展望などございましたらお聞かせいただけますか?
まずはブルワリーとしての仕事をしっかり覚えて、ビールのレシピも書けるようになりたいと思っています。また、「木のお酒」という新しいお酒を作ることも目標にしていて、そちらについてもさらに活動を進めていきたいですね。それともう一つ、本に関わるお店ができたらいいな、とぼんやり考えています。どれも一気にはできないので、少しずつ着実にやっていければと思います。
美深白樺ブルワリー 〒098-2220 北海道中川郡美深町大通北4丁目9番地5-2 Tel : 01656-8-7123Mail : ホームページのお問い合わせフォームからお願いします!
Web掲載日 2022年12月1日
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