暴風雪で交通網が寸断 稚内市内の全小中高校が臨時休校 除排雪作業追いつかず

重機による市道の運搬排雪作業

発達した低気圧の影響で荒天が続いた宗谷管内。23日から25日にかけて稚内市内の全小中高校、幼稚園が臨時休校・休園したほか、公共交通機関も欠航や運休などが相次ぎ、市民生活に影響が出た。

  稚内地方気象台によると、24日の最大瞬間風速は宗谷岬で28・7m、猿払村浜鬼志別で25・1m、稚内市声問で23・1mなどに達し、稚内市街地は22・5mを観測。強風で雪が飛ばされ、至る場所で吹き溜まりに。道路で車のタイヤが雪に埋まるなどの被害が出た。

  道路は国道238号の猿払村浜猿払~稚内市声問や国道40号幌富バイパスの幌延IC南口~豊富北IC(上下線)のほか、一部道道や各市町村道が通行止めになった。

  公共交通機関はハートランドフェリーの利礼航路、ANA稚内空港発着便が全便欠航。JR宗谷本線は、特急宗谷や特急サロベツ、普通列車が運休や部分運休。宗谷バスの市内路線バスも一部区間で運行を見合わせるなどした。

  稚内市では、ほとんどの公共施設を臨時休館したほか、ごみ・資源物収集も休止。

  市民生活に必要不可欠な道路の維持。市道など各路線で除雪車が出動。大人の膝上から腰のあたりまで雪が積もった場所もあり、除雪作業も困難を極めた。それでも車の往来に支障が出ないよう一部で運搬排雪作業を実施。車道や歩道の安全確保に努めた。しかし、吹雪が絶えず、除雪した場所からすぐに雪が積もってしまい、ドカ雪に市民が嘆いていた。

(梅津眞二)