筆者は下川町で日本在来・北海道和種馬「ドサンコ」のハナを飼っている。
なぜ馬を飼うのか。
『馬と共に人が生きることで、あらゆるものを好循環させ、人間社会が抱えるさまざまな課題を解決できる可能性があり、心も豊かになり、地球に優しい暮らしが実現できる』と思うからである。
馬は雑草やササなど増え過ぎるほどある資源を食べ、人や物を乗せて運ぶエネルギーに変えて、良質な肥料となる馬糞を出してくれる。馬は自転車と同じ軽車両で日常の移動手段。時々、ハナに乗ってお出かけや買い物、自転車に乗る友だちとサイクリング。馬は人と一緒に移動していろいろな場所の人と交流できる。馬がいると人が集まって、交流も生まれる。自然にあるものを循環しながら、人と自然、人と人を結び付けてくれる。
馬は人と互いを思いやり、心を通わせることで動く動物でもある。
馬から生きるために大切なコミュニケーション能力を学ぶことができる。
乗馬は乗る人の心を前向きにし、全身の筋肉を鍛えることができ、効果的な運動、心身の健康にもつながり、化石燃料も使わない、排気ガスもない、体が不自由な方でも移動できる可能性もあり、楽しくて環境にも優しい。
『馬と共に人が生きることで、人間社会が抱えるさまざまな課題を、持続可能な形で複合的に解決できる可能性がある』。
馬を通じた活動として、
乗馬で移動しながら、町内のいろいろな施設や地域を巡り、あらゆる方々と交流し、保育・教育・介護・福祉に活用している。町内のさまざまな地区でも草刈りを兼ねて出張放牧し、近くの人たちに触れ合っていただいている。ハナを放牧することで、子どもや大人、高齢者が集まって自然と世代交流が生まれる。馬を通じて「便利な暮らし」「豊かな暮らし」を見つめ直す機会になり、馬を飼う人も増えてくれることを願っている。
記者に大切なことは、様々な人や出来事との出会いやつながり。
馬で生まれたつながりを大切に、日々の取材にも生かしていきたい。