エアリアルの魅力と可能性伝えたい 世界で表彰台の一番上に 日本体育大学 五十嵐瑠奈さん

国内合宿や海外遠征などの資金造成 クラウドファンディングに協力求める

名寄出身で、日本体育大学スキー部に所属する、フリースタイルスキー・エアリアル競技の五十嵐瑠奈(るな)さん(20)は、今月18日からアメリカを皮切りに開幕するワールドカップに出場する。「世界で表彰台の一番上に」「エアリアルの魅力と可能性を伝えたい」と、国内合宿や海外遠征などに必要な資金を造成するため、クラウドファンディングを通じ広く支援を呼び掛けている。
エアリアルは、長さ約160cmのスキー板をはいてキッカーと呼ばれるジャンプ台から舞い上がり、空中での技の難度や完成度、高さなどを競う競技。
五十嵐さんによると、エアリアルとの出会いは、小学1年(7歳)の頃、美深町で開催された体験会を兼ねた大会に、兄の晴冬さん(日本体育大学)と一緒に出場したことがきっかけ。「小さなジャンプ台を乗り越える程度だったが、怖くて泣きそうになりながら飛んだことを覚えている」という。
その後、美深町のフリースタイルスキー・エアリアルチーム「BIFUKA AIR FORCE」(美深エアフォース)に所属し活動。
現在、冬季は国内で唯一となるFIS(国際スキー・スノーボード連盟)公認のキッカーを有する美深を拠点に活動する傍ら、カナダ、アメリカ、フィンランド、イタリア、スイスなど海外へ遠征。夏は長野県白馬村とカナダのウオータージャンプ施設で技術を磨く。
 2023年度シーズンは、フィンランドで開催されたワールドカップに初出場し19位。ジュニア世界選手権 9位、ユーロカップ 5位、ノーアムカップ 11位、全日本選手権4位と活躍。
今年のワールドカップ(エアリアル)は、1月18日からのアメリカ・レイク・プラシッド大会で開幕。2月9日に中国・ハルビンで開催される「アジア冬季競技大会スキーフリースタイル・ハルビン大会」にも出場予定。
目標は、26年2月にミラノ・コルティナダンペッツォで開催される冬季オリンピックへの出場条件となる、ワールドカップの最終ランキング25位入りを掲げ練習に熱を入れている。
現在、エアリアルの魅力を広く伝えたい―と、国内合宿やメリカ・ヨーロッパ遠征への参加、道具購入などに必要な資金造成を目指し、インターネットの「クラウドファンディング」を実施している。
五十嵐さんは「エアリアルは、高いジャンプや、ちょっと人間離れしたパフォーマンスが魅力」とする一方、競技人口は減少しているのが現状という。
五十嵐さんは「競技人口が少ないので、たくさんの人に知ってもらいたい。そのためには自分が活躍している姿を見てもらうことが大切」と気を引き締める。
また、2月22日には美深町で全日本・北海道スキー選手権大会フリースタイル競技エアリアル種目が開催される予定。五十嵐さんは「美深に競技施設があるという環境は本当にすごいこと。ぜひ多くの人にチャレンジしてもらいたい」と語っている。 

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エアリアルで活躍している名寄出身の五十嵐瑠奈さん