シリーズ「大地を駆けるー地域おこし協力隊員紹介─」 任期終了後も下川での就労に意欲 澁谷麻斗さん(25)

 1999年9月生まれ、高知県日高村の出身。
 2023年2月1日に下川町の鳥獣対策支援員に委嘱され、町役場の産業振興課の林務担当として勤務する。
 高校まで高知県で暮らし、横浜市立大学に進学。同大学国際総合科学部を22年3月に卒業した。
 学生時代から、北海道で自然や動物に関わる仕事をしたかったこともあり、大学4年の夏に、士別市のサフォーク牧場で2週間の体験実習を行った。その縁もあって、卒業後は同牧場に勤務し、羊の管理などの仕事に携わった。
 下川には、士別在住時から時々足を運び、良い印象を持っていたこともあり、移住体験ツアーに参加した。
 募集している協力隊の中に鳥獣支援員の仕事があることを知り、「肉が好きで、狩猟してさばいてみたい思いがあった。動物と関わりたいという思いもあって、応募した」と話す。
 協力隊員に委嘱され2年以上が経過。ヒグマやアライグマ、鹿などの有害鳥獣対策に携わり、学校や地域などで、講演などの啓発活動も実施している。
 狩猟の免許を協力隊員として赴任後間もなく取得し、猟銃も23年10月から所持している。
 狩猟については「初めは鹿などを撃っても、緊張でなかなか当たらなかった」と話し、現在は「少しずつ慣れてきた」と語る。
 隊員の任期は3年であるので、残り1年を切った現在、「任期終了後も下川に残って働きたい。駆除やヒグマ対応など、有害鳥獣対策の仕事に、引き続き携わりたい」と意欲を示す。
 下川のマチについては、車を所有したこともあり「地元の日高村に近い印象で、住みやすい」と話す。
 趣味は、音楽やキャンプなどで、公営住宅で暮らす。