上川北部消防事務組合中川消防支署 久保田さん 「住民の安心に努めたい」、名寄市立病院での就業前教育修了

【名寄】

眞岸院長、金住支署長の激励を受ける久保田さん(中央)

救急救命士就業前教育の修了式が、1日午前11時半から名寄市立総合病院(眞岸克明院長)で行われ、上川北部消防事務組合中川消防支署(金住隆支署長)の久保田友貴さん(29)が、病院での約1カ月にわたる教育を締めくくった。
就業前教育は同事務組合が同病院の協力を得て実施。救急救命士の資格を取得した隊員を対象に、実際の救急現場で必要とされる知識や技術を身に付けるもの。
久保田さんは中川町の出身。天塩高校を卒業し、2014年4月から中川消防支署で勤務。現在は庶務係主任兼救急係主任。救急救命士不足の現状を受け、昨年9月から7カ月間、札幌市消防局の救急救命士養成所で学び、今年3月に救急救命士の国家資格を取得した。これで中川支署の救急救命士は5人となった。
同院での就業前教育は6月3日から7月1日まで実施。久保田さんによると、各診療科での研修や器官挿管など特定行為の補助、術場見学などを通じ、必要な知識や技術を身に付けた。
修了式で、眞岸院長が久保田さんに修了証を手渡し、「病院スタッフ目線での今研修は、必ず今後の活動につながる。上川北部は広域分散型の地域。住民が安心して暮らすための医療提供に、救急救命士の役割は今後、さらに重要となる。そのためにも医療機関と消防が互いに顔の見える関係であることが、安心安全な医療につながる。1カ月の研修、お疲れさま」と、さらなる飛躍に期待した。
研修を振り返り、久保田さんは「救急搬送している傷病者が、病院でどのような処置を受けているかを見せていただき、救急搬送の際、どのような情報を必要としているかを、あらためて勉強することができた」と語る。
今後に向けて、「地域住民の安心のために、より良い救急隊員となれるよう努めていきたい」と気を引き締める。