下川“ぐるぐるマーケット” スキーや制服を「循環」、小学生が自作品で出店も

【下川】

「循環」をテーマにした「しもかわぐるぐるマーケット」が、10日午前10時から町まちおこしセンター・コモレビで開かれた。
町内有志のしもかわ循環型マーケット実行委員会(立花祐美子代表、メンバー12人)が主催。すぐにサイズアウトする子ども用スキー、年に数えるほどしか着ない中学校の制服など、短期間で使わなくなるものを循環させようと、子育て世代の目線から始まった。町内の循環につながる自発的な取り組みを集約し、昨年に続く3度目の開催となった。
会場には、提供のあったスキー用具がずらりと並び、購入者のビンディング調整、ワックスがけの依頼にも対応。下川中学校と下川商業高校の制服も入学予定者の手に渡った。制服は希望者がいてもサイズが合わない課題もあったため、提供者が増えてさまざまなサイズが並ぶことで、適合率も増えそうだ。
フリーマーケットでは、子どもフリマで小中学生3組、大人フリマで5組が出店。子どもたちも各自で値段を付け、おつりや電卓などを用意して、不用になった玩具、本、ゲーム、カードなどを、くじ引きやセット販売などを取り入れ、売り方を工夫して販売した。
さらに初企画「てづくりおみせやさん」には小学生2組が自作品で出店。小学2年の田邊萌未さんはアロマスプレー、小学1年の和田彩葉さんは折り紙を作って販売した。
田邊さんは町教育委員会の放課後教室「キッズスクール」でアロマスプレーづくりを体験し、この経験を生かして商品づくりに挑戦。精油製造販売業を営む親の協力を得て、自身でブレンドして「お花畑のにおい」と「夢のようなにおい」の2種類を作った。
和田さんは得意な折り紙を使って、既存の作り方をアレンジしながら独自性もある多彩な作品を用意した他、紙色を生かして組み合わせ、ケーキの模型なども作り楽しませた。
2人は「出店募集を見てやってみたいと思った。最初は緊張したけど、来場した方に自分の作ったものを説明しながら、交流できるのが楽しい」と話す。
循環を意識した多彩なワークショップも用意。使わないセーターをほどいて毛糸玉に戻したものを使って衣類の穴を補修する「ダーニング」という手法を紹介するなど、「物を大切に使う知恵」を学んだ。ワークショップ全体で参加者20人が楽しんだ。
立花代表は「悪天候にも関わらず、たくさんの人が足を運んでくれてうれしい。年に一度のイベントだが、もう少し認知度を上げ、『サイズアウトした子どものスキーは“ぐるぐるマーケット”に持っていく』ことが下川の慣習になるといい」と語る。