【下川】
下川の「ちっちゃな縁日」が、同実行委員会(大西崇王実行委員長)主催で、10日午後5時半からにぎわいの広場で開かれた。今年は、下川町の母村・旧高鷲村(岐阜県郡上市)から伝わる盆踊り「郡上おどり」も楽しんだ。
ちっちゃな縁日は、「お盆で帰省する人たちや町民が、家族連れで楽しめる場をつくろう」と、22年前から町内有志で開催。15年前からは町内の女性たちで盆踊りも復活させた。異業種の有志が協力し合い、ボランティアで数多くの出店を用意しており、温かさを感じる地元行事として定着している。
開幕直前に激しい雷雨に見舞われたが、すぐに降りやみ、多くの町民や帰省者が家族、友人と共に来場した。
屋台では射的、釣りによるくじ引き、駒やけん玉など遊びのコーナーに子どもが集まった。手延べうどん、郡上みそ料理、ホットドッグ、かき氷など、さまざまな出店も並び、来場者が飲食を楽しみ交流を深めた。
会場中央のやぐら周辺では「子供盆おどり唄」にのって、子どもたちが元気いっぱいに踊った後、郡上おどりのうち、町内でも親しまれる代表的な踊りの「かわさき」と「春駒」を交互に3回ずつ踊った。
「かわさき」「春駒」は下川町内でも、上名寄郷土芸能保存会で伝承し続けており、近年は下川町と郡上市の交流が行われ、町民も触れる機会が増え始めている。
保存会12人をはじめ、老若男女50人が輪になって踊り、幼い子どもも見よう見まねで、楽しそうに踊る姿が見られた。
保存会の山本明史会長は「昔から町で知られていた踊りだが、世代が移り変わる中、踊りを知らない町民も増えてきた。そういう中でお披露目の機会ができ、うれしく思う。踊れる機会があれば、保存会もなるべく参加して広めたい」と語る。
一緒に踊った町民は「自分の祖先も岐阜からの開拓者なので、うれしかった。下川町が岐阜からの開拓者が移り住んだ町であると知ってもらう機会になる。いつもの盆踊りとは違う雰囲気で、とても楽しかった。来年も踊りたい」と話す。
下川町産餅まきも行われてにぎわった。
続く「北海盆唄」では、地元女性バンド「盆ガールズ」が歌、笛、三味線、太鼓などの生演奏。高校生2人もメンバーに加わって盛り上げた。ベテランの踊り手を見本に、若者や子どもたちが続くように踊り出し、幅広い世代で楽しみ、和やかな雰囲気に包まれていた。
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