人員の不足、高齢化が影響 風連まちづくり観光解散総会 半世紀の展開に幕下ろす イベントは風連商工会へ移管

【名寄】

 風連まちづくり観光(多嶋範宣理事長)の解散総会が、25日午後6時から「島ちゃん」で開かれ、半世紀にわたる事業展開に幕を下ろした。今後のイベント事業は風連商工会が担う。
 同観光は、1967年の日進湖畔観光協会の設立が発端で、70年に忠烈布湖畔観光協会、71年に風連町観光協会が発足。74年に3観光協会が発展的統合し、風連町観光協会が設立。2000年にNPO法人風連まちづくり観光となった。
 ふうれん白樺まつり(6月)、風連ふるさとまつり(8月)、ふうれん冬まつり(2月)の「風連三大まつり」の運営主体を担ってきたが、近年は財源確保などの課題もあり、NPOのメリットを享受できず、業務の軽減を図るため、23年4月にNPO法人としては解散し、任意団体に移行した。
 そのうち、ふるさとまつりは予算減額やスタッフ確保などが困難となったため、23年から盆踊りのみとなっている(「風舞あんどん」は白樺まつり前夜祭に移行)。
 さらに、人員の不足や高齢化が影響し、昨年5月の総会で、24年度末(今年3月末)をもって解散し、イベント事業を風連商工会に移管することを承認していた。
 総会で、多嶋理事長は予算確保の厳しさも挙げながら「決算は何とかやりくりしていた状況。協会の財産は少なかった。長い間、ご協力いただき、ありがとうございました。商工会も人員で課題はあるが、白樺まつりではお手伝いいただきたい」と挨拶。
 来賓の橋本正道副市長は「長きにわたって、さまざまな形で風連地区の観光振興、地域づくり、絆づくりに尽力された。東京都杉並区とのご縁をつないでいただいたことに感謝しており、新『名寄市』でもご縁が続いている。商工会に引き継がれるイベントがあり、行政としても支援したい」と挨拶した。
 その後、24年度のイベントなど事業報告が行われた。
 今後、白樺まつりは商工会が中心となった実行委員会の主催で継続。ふるさとまつりは商工会青年部主催で盆踊りとして実施。一方、冬まつりは今年で幕を下ろした。
 同観光では現在、一部の残務処理が残っており、事務用品の処分や各種費用の支払いなどを行うことにしている。