佐野さん・下川町一の橋で馬暮らしの始まり

下川町一の橋にやってきたドサンコの親子

 佐野美紀さんが中標津町から下川町に移住し、2022年6月13日から一の橋地区で北海道和種馬(ドサンコ)のゆうちゃんと、ゆうちゃんが産んだラミレスを飼い始めた。
 佐野さんは関東の出身、午(うま)年生まれ。北海道に移住して酪農の仕事に携わり、乳牛の世話をするうちに「大きな動物と生活を共にしたい」と思うようになり、「人が生きていくために、昔ながらの動物を飼い、共に重んじ、協力して、日々の生活をつくっていくことが大切で、その中でも核になるのは馬」と考えた。
 そんなことを思いあぐねている折、1年前、馬を飼う思いをつづった筆者(小峰)のSNS(交流サイト)への投稿を目にした。以下、下川へ移住した経緯について、佐野さんの話を紹介する。


 小峰さんの投稿に共感を抱き、思い切って連絡を取らせていただき、馬を飼うことで話を伺った。一方で、移住先を探していたところ、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む下川町に興味が沸き、調べると小峰さんが住む町と分かって、タウンプロモーション推進部に連絡を取り訪問。小峰さんと会う機会をいただいた。
 馬というと、競走馬、サラブレッドの繊細で神経質なイメージで、飼うのは難しく無理だと思っていたが、小峰さんから、ドサンコは比較的飼いやすく、私が飼うことも不可能でないと話してくれて、手応えを感じた。
 それから月1回、下川町に通い、宿泊先の町の方々、小峰さん、小峰さんの飼うドサンコのハナちゃん、馬が好きで下川町に移住した方たちに会い、縁をいただき楽しく話をしながら、着々と準備を進め、この春、やっと一の橋に移住し、ドサンコを迎えることができた。
 お力添えいただいた皆さんに、感謝申し上げます。これから始まるドサンコとの生活を楽しみながら、いろいろな方々と交流し、ドサンコがいることを皆さんに生かしていってもらえたらと思います。よろしくお願いします。下川町に、もっとたくさん馬を飼いたい人たちがやって来たら、みんなでますます色々なことに挑戦し、楽しく面白く経験を重ね、何かしら新しい生活スタイルができる土台やたたき台になればと夢想しています。


 ―以上が佐野さんの話。これからハナ共々、ゆうちゃんとラミレス君をよろしくお願いします。筆者も地元でハナの仲間ができてうれしいし、一の橋を往来する楽しみが増えました。
※ ラミレス君は2024年現在、既に大人になって独立しております。

<今回は名寄新聞の2022年7月4日付掲載記事を基に再構成しました>