これは2021年の冬の話。サラサラ雪となる冬の冷え込む時期、休日など時間のある日には、ひたすら愛馬ハナ(北海道和種馬)と「馬そり」で運動した。
妻と2人乗りで楽しむことも多いが、2021年のシーズンは時々、地元下川町の方にも乗っていただく機会を設けている。経験を重ね、改善や技術を磨くことができた。
「馬そり」は、そりに付けた「ドッコイ」(引き木)の左右に、馬の左右に装着した「胴引き」をつないで引く。
左右への梶(かじ)切り、ブレーキ、後進には、梶棒2本を使う。梶棒の下部をそりの左右に、上部を馬の左右に吊るした輪に引っ掛けることで機能する。
当初、梶棒の固定が緩く、加速すると振動で上部の輪から抜け落ち、都度停止して掛け直した。対策として、棒が下がり過ぎないよう固定した。梶棒の上部にのこぎりで切り目を入れた後、のみで削って切り込みを入れ、紐を結んで吊り上げた。
抜け落ちを防ぐことができ、ハナも走り続けられるようになって、気持ちよさそう。以来、筆者たちを乗せたそりを引きながら、走る気満々で楽しそうに駆けている。
梶棒が機能し、馬の操作とともにそりの左折、右折、後進も自在になった。手綱で馬に軽く合図し行うが、後進は「バック」の掛け声でもできる。これらの動作に応えてくれるハナに、感謝の気持ちでいっぱいだ。
手作りの梶棒が太い、胴引きの張りが弱いといった改善点も見つかり、改良を重ねたい。
(今後、これらを改善するのだが、その話はまたの機会に)
<今回は名寄新聞の2021年3月1日付掲載記事を基に再構成しました>