冬の大沼・サウナとテントで体感 バレル型を採用 暑さ、ロケーションも最高

 わっかない観光活性化促進協議会による冬の体験型コンテンツ造成事業・大沼バーニャビレッジ(屋外サウナ)の実証事業が15日から始まった。最終の3年目で、今冬はバレルサウナを導入し、休憩用ドーム型テント増設などの設備増強を図り、主に観光客に真冬の大沼のロケーションなどを活かした体験を提供。事業を受託する㈱SEASでは、利用者の意見を収集し、早期の事業化を目指したいという。

  訪れる観光客の滞在時間延長や満足度向上にと、日本最北端でテントサウナの可能性を探る事業で、今冬は29日まで2週間に亘って実施。大沼バードハウス周辺にサウナと外気浴、休憩スペースをセットにしたサイトA~Cの全3区画を用意。増設した1区画には北欧の樽型のバレルサウナを採用。内部の温度は平均70度ほどで、檜の香りを楽しみながら蒸気でじっくりと汗をかくことが出来る。高温になった石に水をかけ、蒸気を室内に充満させるロウリュも可能。燃料には地元産の間伐材を使用している。

  隣接するドーム型テントは、透明で保温・耐久性に優れた素材を使用。デザイン性も高く、今冬は最大10人ほどが利用できる大型のタイプを設置。内部のくつろぎスペースには、飲み物や軽食なども用意。脱衣所やシャワールームのトレーラーハウスも備えている。

  サイトはAが4人まで、Bが6人まで、Cが10人まで利用することができ、3区画とも1日1組限定。過去2年間の実証事業でのニーズを受け、利用可能時間を延長。今冬は主に観光客の利用を想定し、市内のホテルの宿泊プランに組み込み、予約に空きがある場合は市民の利用も受け付ける。料金は実証事業のため無料。

  ㈱SEASの木村亘代表取締役は、近年のブームでサウナの人気は定着しているが、冬の大沼の大雪原や夕陽に輝く利尻山の景色など絶好のロケーションが付加価値になると強調。今後の事業化に手応えを感じ、大沼の魅力発掘に向け「全ての四季の魅力を色々な形で発信できたら」と意欲を見せる。

  利用などに関する問い合わせは同バードハウス(26―2965)まで。 

(横山淳也)

大沼周辺に設置している屋外サウナ