【名寄・美深】
臨時急行「花たび そうや」が、11日からJR宗谷本線・旭川~稚内間で運行開始。6月2日まで毎週土・日曜日の全8日間、運行するが、今年は上下で停車駅を分けており、土曜日に下り、日曜日に上り列車を運転する。
同列車は、2022年から春の花の見頃に合わせて運行。5月から6月にかけて天塩川沿いに咲く「テシオコザクラ」をはじめ、5月中旬に塩狩峠の「一目千本桜」、5月下旬に礼文島の「レブンアツモリソウ」が見頃を迎えるため、「花たび そうや」の愛称が名付けられた。
今年は沿線地域の「もてなし」を楽しんでもらうことを狙いとして、上下で停車駅を分けており、各駅の停車時間を長めに確保している。
11、18、25、6月1日の土曜日の下り列車は比布、士別、美深、天塩中川、幌延。12、19、26、6月2日の日曜日の上り列車は豊富、音威子府、名寄、剣淵、和寒、塩狩に停車する。
列車編成もリニューアルし、道北地域の自然をデザインした「道北流氷の恵み」(1号車)、急行「礼文」で使用された「旧急行礼文用転換クロスシート」(2、3号車)、急行「宗谷」「天北」「サロベツ」「利尻」を再現した「宗谷線急行気動車風」(4号車)の4両編成で運転。同時にヘッドマークも新しくなった。
各駅では、地域住民による出迎えや見送りの他、ご当地キャラクターの登場、各地域の特産品販売などが催され、にぎわいを見せている。
また、沿線では列車をカメラやビデオに収める人たちの姿も。名寄SL排雪列車(キマロキ)保存会では、列車通過に合わせて「キマロキ」の汽笛を鳴らして歓迎している。
車内では、記念乗車証明書や宗谷本線全区間走破証の配布、宗谷本線活性化推進協議会による車内販売、沿線住民や車掌による観光アナウンスなどを行っている。
さらに同協議会では、おもてなし企画として「宗谷本線スタンプカード」を運行日に配布している。
旭川四条駅高架下の鉄道グッズ販売店「ぽっぽや」が協力し、各駅でハガキ大のスタンプカードを配布するもので、各市町村の名物などをデザインしたスタンプをカードに押せる。配布の場所、条件は各駅で異なっており、カードがなくなり次第、終了する。
「花たび そうや」は急行列車として運行し、全車指定席、定員128人。乗車には普通運賃の他、指定席料金、急行料金が必要となっている。