名寄 つぐみ文庫 1日から毎週土曜日開館 絵本や工作、学習支援も

【名寄】

地域家庭文庫「つぐみ文庫」(名寄市西13南7、豊栄通り沿い)は、6月1日からオープンする。今年も12月末までの毎週土曜日午前10時から正午まで開館する予定となっている。
「つぐみ文庫」は1987年10月、市呂寿子さんが自宅横の別棟に開設。子育てが一段落し、絵本の楽しさや素晴らしさを広く知らせたい―と運営を始めた。「つぐみ」は娘の名前に由来。自宅の校区だった豊西小学校の児童を中心に地域の家庭文庫として親しまれてきた。
しかし、子どもの生活の変化や少子化などで利用が減少し、2012年ごろに定期開館を休止。その後、町内会活動でのクリスマス会、風連地区の高齢者施設での読み聞かせを軸に読書推進活動を続けていた。16年3月末に豊西小が閉校したこともあり、17年末の閉館を決断した。
蔵書の整理を始め、一部を名寄市立総合病院小児科などに寄贈していたところ、名寄市立大学の市民連携授業「地域との協働Ⅱ&Ⅲ」で、社会保育学科の堀川真教授によるグループが文庫活動の聞き取り、子どもの読書環境調査のため、市呂さんと出会ったことがきっかけとなり、17年10月から学生たちが主体となって「つぐみ文庫」を再開した。
市呂さんは文庫再開が決まって喜んでいたが、再開直前に逝去。現在は夫の博幸さんの厚意で継続している。
20年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館。21年は不定期開館となったが、22年から通常開館。例年6月から12月までオープンしている。
「つぐみ文庫」の広さは約10畳。蔵書は約3千冊。開館中は絵本や児童書の閲覧と貸し出しをはじめ、工作やお絵描きコーナー、常駐する名寄市立大学生による学習支援。その他、お楽しみ会も予定している。
今年の開館期間は12月末までの毎週土曜日午前10時から正午まで。祝日と大学行事の日は休館する。
問い合わせは堀川教授(080‐6062‐0937)へ。