名寄市食育推進協議会 体験を楽しみつつ笑顔 親子で寒締めほうれんそう収穫

【名寄】

「寒締めほうれんそう収穫体験」が、27日午前10時から市内東風連の「かんだファーム」(神田勇一郎代表)で行われ、参加した親子が収穫と袋詰めを楽しんだ。
名寄市食育推進協議会(会長・松本敏朗中名寄小学校長)が主催。農業に楽しく触れながら、生産者への理解を深め、地元の農産物に関心を持ってもらうとともに、地産地消の推進につなげよう―と年1回、収穫体験を実施している。
本年度は、昨年9月にジャガイモ掘り体験を予定していたが、雨天で中止となったため、この時期に「寒締めほうれんそう収穫体験」を企画した。
親子28人が参加。開会で松本会長は「名寄では、さまざまな農作物が作られている。かんだファームの寒締めほうれんそうは、この時期を代表する農作物の一つ。収穫体験を通して、野菜のおいしさを感じたり、農業に関心を持ったりしていただければ幸い」。
神田代表の父・勉さんは「寒締めほうれんそうは息子一人で始めたが、いろいろと苦労して、やっと形になっている。仲間もできて、現在は4戸で作付けしている。寒さに耐えようとして、身が引き締まって甘みが出て、おいしくなる。管理は大変だが、気を使って育てており、毎年、出来具合も変わってくる。今季もおいしくできていると思う。今日一日楽しんで収穫して」と挨拶した。
かんだファームで生産している寒締めほうれんそうは「なよろ星空雪見法蓮草」のネーミングで出荷。冬場に無加温のビニールハウスで栽培し、現在、収穫期を迎えている。今季はハウス6棟で作付けしている。
寒さから身を守ろうとするために糖分を蓄え、糖度は通常のほうれんそうよりも高くなっている。
親子一緒となり、寒締めほうれんそうの収穫に挑戦。はさみを手にしながら、青々と育っている、ほうれんそうを刈り取った。さらに袋詰めも体験しながら、出荷までの一端を知った。
子どもたちは「ほうれんそうが取れて面白い」と、自らの手で収穫できたことに笑顔を見せていた。