喜びを歌に込め届ける 社会福祉法人なよろ陽だまりの会 名寄市文化奨励賞の受賞記念式典

【名寄】

 社会福祉法人なよろ陽だまりの会(池昇一理事長)の名寄市文化奨励賞受賞記念式典が、7日午後6時からホテル藤花で開かれた。
 同会は2014年、障がい者の職業と生活を支援して「働く喜び」「地域で生きる力」を育て、自らが社会参加する中で自立した活動を進めることを目的に設立。現在は126人が利用。多機能型就労継続支援B型の分野で食堂や指定ごみ袋の製造、高齢者配食サービス事業なども行い、市内外の障がい者の継続的な就労支援、地域への必要なサービス提供などで重要な役割を果たしている。
 また、利用者が自立した生活を送れるよう、金銭・健康面の管理、洗濯や入浴などを支援するため、市内8カ所にグループホームを開設し、生活援助にも取り組んでいる。
 長年にわたる障がい福祉向上への功績が認められ、文化の日の11月3日に、2025年度名寄市文化奨励賞を受賞した。
 記念式典には名寄、美深の自治体や議会、企業、陽だまり利用者ら合わせて約220人が出席。
 冒頭、表彰セレモニーが行われ、加藤剛士市長から池理事長、長谷川まゆみ陽だまり総合施設長に賞状と盾が贈られた。
 池理事長が「この奨励賞は、お集まりの皆さま、特に職員や利用者の日頃の努力と、活動を支えていただいている地域の皆さまのおかげ。今後はこの賞に恥じることのないよう、『共に働き、共に生きる』をモットーに一層の精進をしてまいりたい」と挨拶。
 来賓の加藤剛士市長、草野孝治美深町長、中野秀敏道議会議員、山田典幸名寄市議会議長が、「皆さんの元気がこの地域の元気につながる。これからも生き生きと活躍してもらいたい。今回の受賞が、地域の障がい福祉の未来を照らす、新たな一歩となることを願っている」などと祝辞を寄せた。
 余興では、陽だまり本人部会の代表メンバーがスピーチ。陽だまりの活動や日頃の仕事などについて紹介するとともに、「地域の皆さんには、私たちの活動を温かく見守っていただいており、感謝しています。仲間と協力しながら共に歩んでいきたい」「厨房でメニュー作りやおかずの盛り付けを行っている。将来は一般就労できるように頑張りたい」「陽だまりに入って良かった。お客さんを笑顔にできる料理を作りたい」「これまで活動することができたのは、自分の成長を共に喜んでくれる仲間や職員の皆さんがいたから」などと思いを発表し、感動を呼んだ。
 最後は陽だまりの利用者、職員約100人が登壇し、受賞の喜びを歌で表現。「心と心で」「いのちの理由」の2曲を、心を一つに合唱。アンコールにも応え「第九『喜びの歌』」を披露。心のこもった歌声に、出席者から惜しみない拍手が送られていた。