外国人にも分かりやすく 公民館講座「やさしい日本語」

【下川】

「やさしい日本語」に理解を深めた参加者

 下川町公民館講座「知っていますか『やさしい日本語』」が、11日午後7時から町公民館で開かれ、愛知産業大学短期大学教授の川崎直子さんを講師に、外国人や高齢者にも分かりやすい日本語に理解を深めた。
 講師の川崎さんは、同大学教授・博士(言語科学)・支援教育専門士。一般社団法人かにえ子ども日本語の会代表理事。社会貢献活動として「やさしい日本語」の普及に取り組んでいる。
 講座には町民21人が参加。川崎さんは、やさしい日本語について、「普通の日本語よりも簡単で、外国人にも分かりやすい日本語のこと」と説明。
 2024年4月現在で在留外国人は195カ国から約342万人に上り、道内にも約5万人が暮らしていることなど、「震災では日本語や英語も十分に理解できず、多くの外国人が被害に遭った」とし、「外国人が災害時に適切な行動がとれるよう考え出されたのが『やさしい日本語』で、各地で普及に取り組まれている」とした。
 「やさしい日本語」のつくり方で、「小学2、3年生で習うくらいの、読み書きが難しくない漢字とひらがな、カタカナで表現する」などと説明。注意点として①重要度が高い情報だけに絞り込む②難しい表現は言い換え、漢字にはふりがなをふる③複雑で分かりにくい表現は、文の構造を簡単にする―などとした。
 このうち、難しい表現の言い換えについて、「暖かくする」は「服をたくさん着る」。「運転を見合わせる」は「来ない、動かない」などと礼を挙げて分かりやすく伝えた。
 その後のグループワークで、参加者は難しい表現の日本語を、簡単な日本語に置き換える作業や、長文をやさしい日本語に言い換える作業を体験するなど、参加者「やさしい日本語」への関心を深めていた。