【名寄】
名寄産業高校(八丁正樹校長、生徒32人)の学校祭「拓北祭」が20日、同校光凌キャンパスで開かれ、展示やステージパフォーマンスなど生徒一人一人の心を一つに盛り上がり、最後の拓北祭を思い出深いものとした。
16回目となる同校の学校祭。同校は、本年度いっぱいで閉校となることから、「終・拓北祭」をテーマに掲げて、準備を進めてきた。
例年、校舎正面には各クラスによる個性豊かな垂れ幕が掲げられてきたが、今年はモザイクアートを掲示。テーマは名農キャンパスのひまわり畑と、テーマの「終・拓北祭」をモチーフとした。約9万枚の折り紙を使い、生徒と教職員が協力しながら延べ100時間以上をかけてモザイクアート(縦6m、横9m)を制作。校舎に掲げられた力作が来場者の注目を集めた。
校舎の玄関や会場の体育館に通じる廊下には、学校生活の思い出が詰まった生徒たちの写真が展示された。
一般公開は午前9時半からスタート。展示は限られた人数でも盛り上がるよう、ブース展として生徒会が立案。専門学科ならではの出し物を中心に展開。
酪農科学科による「みずならショップ」では、手作りのパウンドケーキやフィナンシェなどが並び、完売する盛況ぶり。生活文化科による、アクセサリー・キーホルダーづくりなどのワークショップ、フォトスポット、紙袋ランタン製作などが用意され、女性を中心に好評。機械・建築システム科は、来校者と一緒にカードゲームやダーツを楽しんだり、3Dプリンタの実演、課題研究作品の展示などが行われ、来校者の興味を引いた。
ホームルームパフォーマンスのダンスでは、ヒット曲のリズムに乗って華麗なステップを踏んだり、バンド演奏では生徒がステージ近くで声援を送ったり、法被姿でよさこい演舞を披露するなど、クラスメートの気持ちを一つに練習成果を披露するなど、仲間と共に高校生活の思い出を深めていた。
今野陽南生徒会長は「学校がなくなってしまうので寂しい気持ちはありますが、少ない人数でも拓北祭を開催できうれしいです。今年は会場を体育館一つに集約して、より一体感が持てる拓北祭となるよう工夫しました。皆さんには『楽しく』を第一に、悔いが残らない拓北祭にしてもらいたいです」と笑顔。
生徒会指導担当の大和田健人教諭は「タイトなスケジョールの中、生徒一人一人が準備に当たり、全ての先生方にサポートしていただき、『チーム産業』として拓北祭が開催できたと思います。会場には父母の皆さんをはじめ、卒業生や名寄高校生、地域の方々など多くの来場をいただいた。このイベントを気にかけていただき、大変感謝しています。また、ステージや音響も通常では考えられないくらい充実したセットを組んでいただくなど、地域の方々に感謝の気持ちでいっぱいです」と語っていた。