念願かない「夢のよう」 桂名会所属 田澤淑栄さん(名寄) 全道民謡決勝大会熟年者の部で優勝 道北地区連からは10年ぶり快挙

【名寄】

優勝した田澤さん(左)と奨励賞に選ばれた新山さん

 桂名会(長能義孝代表)に所属する田澤淑栄(よしえ)さん(80)は、12日に札幌市内のホテルで開かれた「令和7年度北海道知事杯・北海道民謡連盟杯全道民謡決勝大会」の熟年者の部で初優勝を果たした。道北地区民謡連合会管内(和寒以北稚内)から同決勝大会熟年の部での優勝は、2015年の若槻五郎さん以来の快挙で、田澤さんは「最初に自分の番号が呼ばれたときは、背中がゾクゾクしました。夢のような気持ちです」と喜びを語っている。
 田澤さんは今年5月に名寄で開催された全道民謡決勝大会予選を経て全道大会に出場。熟年の部には全道各地区連の代表59人が出場。田澤さんは「石狩川流れ節」で挑み、見事優勝を手にした。
 田澤さんは「本番前の声出しでは調子が良く、今回はうまく唄える―と手応えを感じていましたが、いざ舞台に上がって歌い出したら、きれいな声が出なく、今年もだめかな―と思いましたが、せっかくの舞台なので最後まで気持ちを込めて楽しく唄おうと気持ちを切り替えました」と笑顔。
 桂名会が所属する道北地区連から同決勝大会熟年の部での優勝は、15年以来10年ぶり。また、昨年の同決勝大会寿年の部で道北地区連所属者が優勝していることから、寿年の部(81歳以上)、熟年の部と2年連続で道北地区連からの優勝者輩出となった。
 指導に当たっている長能さんは、同決勝大会を振り返り、「上位には入るだろうと思っていましたが、まさか優勝するとは驚いた。総体的にうまく唄えたのだと思う」と快挙をたたえる。
 田澤さんは民謡を始めて20年。桂名会では毎週木曜日に総合福祉センターを拠点に活動している。
 同決勝大会で田澤さんはこれまで4位が最高だったとのこと。今大会に向けては、3週間ほど前から、夜は2、3曲唄ってから寝るという生活を続けていたという。
 田澤さんは、「民謡が大好きになり、唄えなくなるまでに全道大会で優勝したい―と、いつも思っていました。まさかの夢がかないました。本当に夢ではないのか―と何度も思いました」と語る一方で、「来年からは寿年の部への出場となる。また良い成績を収めることができるよう頑張りたいです」と気を引き締める。
 また、同決勝大会に道北地区連から出場した新山祥子さん(72)は「喜代節」を唄い奨励賞を受賞。道北地区連から4人が出場し、田澤さん、新山さんの2人が入賞する健闘を見せた。

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