知恵と協力でまちづくり 美深町新年交礼会 さらなる飛躍を誓う

【美深】

年頭の挨拶で町政の課題などを語った草野町長

美深町の2024年新年交礼会が、5日午前11時から町文化会館COM100で開かれた。
町内の各団体・機関から66人が出席。1日に発生した石川県能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげた。
国歌斉唱に続いて、美深町公民館(教育委員会)職員の継田葵生さんのリードで町民憲章を朗読。全員で美深町歌も歌った。
草野孝治町長が年頭の挨拶で、能登半島地震、2日に羽田空港の日本航空機・海上保安庁機衝突事故に触れながら「昨年4月、10代目の町長に就任。重責をひしひしと感じ、皆さんの支えをいただき、職責を果たすことができている。新型コロナウイルスが5類に移行し、イベントが再開。町制施行100周年、町文化会館開館25周年の節目となり、コロナ前のにぎやかさが戻ってきている」。
昨年の明るいニュースとして、チョウザメ振興で町とソフトバンク、北海道大学大学院水産科学研究院との産学官協定。町が「森林×脱炭素チャレンジ2023」森づくり部門で優秀賞(林野庁長官賞)。トロッコ王国美深が「森を守り緑に親しむ功労者」で北海道社会貢献賞を挙げる一方「人口は21年10月に4千人を割り、昨年11月末現在で3796人。昨年、亡くなった方が85人、生まれたお子さんが17人。合計特殊出生率は全国平均1.43人、道内平均1.30人に対し、美深町は1.25人で、全道市町村で170位、町村ではワースト6位。結婚、妊娠、出産と、子どもを安心して産み育てられるまちとしたい」と、人口減少や子育て対策へ気を引き締めた。
今後の町政の課題では「特別養護老人ホームの移転整備は本体工事だけでも十数億円。町民体育館や町文化会館の老朽化、設備更新にも多額の費用が必要となる。役場の組織機構の見直しも考えている。まちづくり推進で知恵と協力をいただき、いつまでも安心して暮らせるまちづくりに向け、総合計画を着実に推進したい」と語った。
来賓の南和博町議会議長が「草野町長にはいろいろな施策、カラーを出してもらいたい。議会としては是々非々で議論し、緊張感を持って監査していきたい」と述べ、乾杯の音頭を取った。
出席者たちは互いに顔を合わせ、新年の挨拶を交わした。最後に本平武士町自治会連合会長が万歳三唱を行い、美深町のさらなる飛躍を誓った。