稚内漁協・コンブ漁の早採り解禁 ウニ漁も始まり浜に活気

 稚内漁協では、夏に予定している本採りを前にした、市内はまなす地区でのコンブ漁の早採りと、ウニ漁(エゾバフンウニ)を7日に解禁。初日から好天と穏やかな波模様で、市内の沿岸では磯舟が行き交うなどし、浜が活気付いた。天候や波を見ながら夏にかけて漁を行っている。
 コンブ漁の早採りは泥や砂などが付着する前に商品価値を高める目的として実施。品質の低下を防ぎ、少しでも無駄をなくそうと毎年取り組んでいる。
初日は磯舟で出漁した漁業者らが陸寄りの場所でコンブを採取。二股のねじり棒を使って根ごと引き抜き、陸で待機していたトラックなどに積み込み、干場まで運搬。家族や従業員らがコンブを束ね、天日干し作業などに汗を流した。
声問地区の漁業関係者は「この時期のコンブは本来だと細めだが、今年は初漁としては身入りもまずまず。少しでも良い製品になれば」と期待を寄せ、別の漁業者は「量もあるので夏の本採りにも期待したい」と明るい表情。
 ウニ漁はエゾバフンウニ(ガンゼ)、キタムラサキウニ(ノナ)の2種類。キタムラサキウニ漁は先に4月1日に解禁。エゾバフンウニ漁は毎年、ゴールデンウイーク明けから着業している。
漁業者は箱メガネで海底を覗き込み、ウニをたも網ですくい、次々と篭の中へ。宝来地区の前浜で採取していたベテラン漁師は「ウニの身入りも良くなるのはこれから。最近では数が少ないウニよりノナを採る漁師が増えてきている」と語った。
    (梅津眞二)

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