美深町就農計画認定委 落合賢多さんがUターンで カボチャの他、緑肥による輪作も

【美深】

美深町就農計画認定委員会が、11日午前10時から町役場で開かれ、落合賢多さん(40)の就農を認定するとともに、活躍に期待を込めた。
落合さんは、美深町出身。名寄高校を卒業後、陸上自衛隊に入隊。2019年3月の退職後、父・敏三さんのもとで農業に従事。経営に必要な知識と技術を学び、今年1月に経営移譲を受けた。
経営形態は畑作・野菜複合経営。経営面積は30.8ha。労働力は落合さん夫妻の他、常時雇用1人、臨時雇用12人を計画。
作付け品目はカボチャの単一経営から大きな変更はないが、今後、新たに緑肥の作付けによる輪作体系を取り入れる計画となっている。
町の条例に基づいて後継就農者として認定するもので、昨年の1件の認定に続き、今回の落合さんが22件目の認定となる。
同委員会で就農の認定を受けた後、落合さんは「前職は陸上自衛隊として勤務していたが、2019年に退職し、Uターンとして父のもとで農業をやっている。6年間、約30haの面積でカボチャのみを栽培。父のもとで経営を学び、自衛隊の時には予想していなかったような大変なことも経験して、ようやくこれからの課題も見えてきたと感じている。25年度以降も自分が先導を切って農業をやっていく所存。経営としては家族経営を基本とし、妻と両親、パート数名、21年からは特定技能の外国人の方にもお手伝いいただいている。人数を増やしていく予定はないが、父と母も高齢なので、ゆくゆくは通年雇用の従業員の雇用も考えており、それに伴い機会があれば、畑の規模の拡大も考えている」と語った。
草野孝治町長は「特に農業経営は技術や知識に加え、経営能力・感覚がこれからの農業には求められる。カボチャ1本の経営という点では、集中豪雨の際の疫病対策などが想定される。それらの対策として、野菜の複合経営を考えているようだが、今から想定できることに対して備えていただきたいと思う。農協、農業振興センターからアドバイスいただければ、ありがたいと思う。これからも美深農業のためにも頑張ってほしい」と期待を寄せた。

草野町長から就農の認定を受けた落合さん(左)