自転車競技日本代表・藤田選手が母校へ パラリンピック終えて市民の声援に感謝

 稚内市出身のパラサイクリストで、先のパリ2024パラリンピック自転車競技(男子運動機能障害C3クラス)で日本代表として出場した藤田征樹選手(藤建設㈱所属)が8日、工藤広市長、鈴木茂行議長を表敬のあと母校の港小を訪問した。記者会見で藤田選手は「長い期間、会社の方や家族など周りに支えられ、5回目のパラリンピックとなり、感謝の気持ちです」などと語った。

  藤田選手は2008年の北京、12年のロンドン、16年のリオデジャネイロ、21年の東京に続き、今回で5大会連続出場を果たした。パリ大会では、男子3000㍍個人パシュートと混合団体リレーのトラック2種目は右膝の炎症を受けて欠場。ロード種目では男子個人ロードタイムトライアルで7位入賞、男子個人ロードレースでは15位の結果だった。

  工藤市長への表敬訪問で藤田選手は、最終レース後に新型コロナの感染が判明し、膝の状態や体調不良を抱えながら完走を果たしたことに「稚内をはじめ色んな方から声援を頂いた。レースを走り、帰ってくることが出来たのは皆さんの後押しがあったからこそ」。工藤市長は「大変な中で良く頑張ってくれました」と称えた。

  会見では、報道陣の質問に藤田選手は「表彰台の目標には届かなかったが、応援を背に走り切ることが出来て嬉しかった。次の目標に向けて頑張っていきたい」などと述べた。

  港小の訪問では、全校児童や教職員が温かい拍手で歓迎。藤田選手は大会結果を報告し「上手くいかないこともあるが、一生懸命に頑張り続けることが大切」と子ども達に伝えた。このあと、児童からはパラリンピック挑戦のきっかけや義足について質問。全員で記念撮影のあと、校歌の大合唱で藤田選手を送り出した。

  9日は岡谷繁勝スポーツ協会長を表敬したあと、同じく母校の稚内高校、南中を訪問した。  (梅津眞二)

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