西條さんが名寄市に1000万円寄付 学校エアコンの設置に、中心市街地活性化も

【名寄】

市内在住の西條早智子さんは、2月28日午後4時に市役所名寄庁舎を訪れ、市内小中学校のエアコン設置と中心市街地活性化に役立ててほしい―と、1千万円を寄付した。
寄付は、昨年6月に亡くなった夫で株式会社西條の前代表取締役・西條久喜さんが生前、地域にお世話になった―として行ったもの。
名寄庁舎を訪れた早智子さんは「商売一筋で、長年にわたって地域にお世話になりました」と感謝し、「生前は教育に関心を持っていたことから、市内の学校のエアコン設置に使っていただきたい。また、地域で長年商売をさせていただいたことからも、中心市街地の活性化に役立ててほしい」と、1千万円の目録を寄付した。
これを受けた加藤剛士市長は「昨年の猛暑だけではなく、道内で亡くなった児童もいたことから、学校のエアコン設置の必要性が高まり、名寄でも来年度から設置するため、大変ありがたいです。中心市街地についても、駅前から市立病院間が名寄の中心であり、公共施設も含めてコンパクトなまちづくりの計画を進める時期にきているため、協力してほしい」と多額の寄付に感謝していた。
また、「いつも優しく声をかけていただいた。常に現場を見ていた印象が強く、根っからの商売人で尊敬する人だった」と生前の思い出も伝えていた。
同社では、返還義務なしの公益信託西條忠雄記念育英基金を長年にわたって続けており、毎年5人程度、高校生を対象に支援して地域の教育に大きく貢献している。

加藤市長に目録を手渡す西條早智子さん(左)