買い物、レジャーなど活用 名寄駐屯地にカーシェアリング導入 営内居住隊員の福利厚生充実へ

【名寄】

陸上自衛隊名寄駐屯地(藤田明大司令)、株式会社トヨタレンタリース旭川によるカーシェアリング開始式が、17日午後1時半から同駐屯地レクリエーションセンター前駐車場で行われた。営内居住隊員の福利厚生の充実を目的としたもので、駐屯地内のカーシェアリング導入は、道内(北部方面隊)では初めて。
名寄駐屯地では、カーシェアリングの導入に向け、営内に居住する隊員を対象にアンケート調査を実施。「カーシェアリングを利用する」「利用するかもしれない」という回答が一定程度あったことを受け、導入を決めた。
同駐屯地によると、車を持たない営内居住隊員も多くいるとのことで、「名寄駐屯地から中心街までは約7kmと距離がある。バスの便数も限られており、買い物などで出かける際、大きな負担となっているのが実情」という。
今回、カーシェア事業を受注したトヨタレンタリース旭川によると、カーシェアリング用の車両として小型車3台を駐屯地に配置。利用は名寄駐屯地の隊員に限られ、会員登録やカーシェアのための予約などをスマホ専用アプリで実施。自動車のドア開錠、エンジン始動、清算(15分利用で200円から)などもスマホ一つで可能という。365日利用でき、導入までには1年ほど要したという。
同駐屯地は「今回の導入で、少しでも駐屯地の魅力が高まり、転属を希望する隊員の増加や、新隊員の定着などにもつながってくれれば」と期待を込める。
レクリエーションセンター前に設けられた「陸上自衛隊名寄駐屯地ステーション」で開始式が行われた。
トヨタレンタリース旭川の後藤暁人専務取締役営業本部長は「地域貢献の観点から行わせていただいた。今後はレジャーや買い物など、日常の足代わりに気軽に活用していただきたい」。
藤田司令は「町まで距離があり、行って帰ってくるまでもかなりの負担となる。真冬でも町まで歩いて行く隊員も見かけるほど。駐屯地内に用意していただき感謝している」と話した。