陸上自衛隊名寄駐屯地 隊員3人が任務完遂し帰隊 能登半島地震の災害支援活動、被災者の温かい言葉に奮起

【名寄】

能登半島地震の災害支援で、石川県を訪れていた陸上自衛隊名寄駐屯地(藤田明大司令)の隊員3人の出迎え行事が、27日午後4時半から同駐屯地で行われた。
 同駐屯地から災害支援第4波(北部方面隊としては第5波)として派遣されたのは、第101高射直接支援大隊第2直接支援中隊の戸奈至治(よしはる)1曹、橘髙樹羅(きったか・じゅら)3曹。第2後方支援連隊第2整備大隊偵察直接支援小隊の遠藤豪希(ごうき)1士の3人。
7日に同駐屯地で見送り行事が行われ、戸奈1曹は北部方面入浴支援隊の広報として、穴水町兜公民館を拠点に、橘髙3曹は同支援隊入浴支援班として穴水町旧兜小学校を拠点に、遠藤1士は同支援隊入浴支援班として、志賀町熊野交流センターを拠点にそれぞれ活動。移動、引き継ぎなどを含め約3週間の任務に当たった。
名寄駐屯地で行われた出迎え行事には、藤田司令をはじめ、隊員約600人が参加した。
帰隊報告で、派遣部隊を代表し、戸奈1曹が「多くの出迎えありがとうございます。現地は復興が手つかずという所もある。私たちが訪れた場所は、着実に復興が進んでいたが、いまだに入浴はできないという方もたくさんいらっしゃった。被災された方々から温かい言葉をたくさんいただき、頑張ることができた」。
遠藤1士は「災害派遣は初の経験だったが、全力で支援することができた。被災者の方々からの感謝の気持ちや言葉に、とてもやりがいを感じた。また災害派遣に参加する機会があれば、積極的に希望したいと思う」と語った。
藤田司令は「派遣任務の完遂、大変ご苦労さま。現地では大変な緊張感の中での活動だったと思う。いったん落ち着いて、次の任務に備えてほしい」と労をねぎらうとともに、出迎えに参加した隊員に向けて、「現地では、復興が行き届いていないというところもある。また、いつ災害が起こるか分からないということもある。日ごろから、物心両面の準備をよろしくお願いしたい」などと述べ、気を引き締めていた。