【名寄】
名寄東中学校3年の夏坂珠代さん(14)は、第52回北海道中学校(中体連)柔道大会の個人戦女子57kgで優勝。1年生時から3年連続で全道大会優勝、全国大会出場を決める快挙を成し遂げた。ただ、試合の内容には満足しておらず、「動きが固かった。技術面やメンタル面を磨きたい」と気を引き締めており、3週間後に迫っている全国大会に向けて稽古に余念はない。
全道大会は、7月29日から31日まで帯広市の「よつ葉アリーナ十勝」で開催。総合振興局・振興局ごとの代表決定戦を勝ち抜いた精鋭が集まった。個人戦は31日に行われた。
夏坂さんは個人戦女子57kg級(12人エントリー)に出場した。
1回戦はシードで、2回戦は試合の最初に背負い投げで「技あり」、終了間際に背負い投げを決め、合わせ技で「一本」。準決勝は背負い投げから抑え込み、合わせ技で「一本」。決勝は背負い投げを決めた後、相手の体勢を崩し、けさ固めで抑え込んで、合わせ技で「一本」とし、階級を変えて3年連続で全道大会優勝に輝くとともに、全国大会出場を決めた。
試合について「優勝はうれしいけれど、内容が良くなかった。昨年は一発で『一本』を決めていたけれど、今年は合わせ技でしか『一本』を決められなかった。全道大会では速攻で勝ちを決めたいと思っていた」と話し、技の切れも良くなかったため、内容には満足していない。
全国大会は8月20日から23日まで長野県佐久市の長野県立武道館で開かれ、女子個人戦は22日に行われる。
全国大会で1年生時は44kg級でベスト16。2年生時は48kg級で初戦敗退の悔しさを味わった。
3週間後に迫っている全国大会に向けて課題を意識しながら「全道大会では動きが固く、技を掛ける時に力を抜いて、しっかりと決められなかった。全道のような戦いだと、全国では初戦で負けてしまう。全国大会まで時間はないが、技術面やメンタル面を磨いていきたい。目標は全国優勝」と気を引き締めて語る。
夏坂さんは山下道場に所属し、日々、稽古を積んでおり、主宰の山下徹さんは「技を掛ける時には力を抜く必要があり、力が入ったまま技を掛けていたので、相手を投げづらかった。実力は付いており、寝技も良くなっている。本人は反省しているので、改善すると思う。3年連続で全国大会に出場するが、何も取れないのは悔しいので、優勝を目指して頑張ってほしい」。
監督を務めている父の泰輔さんは「動きは固かったが、内容的に圧倒していた。全国大会では厳しい相手になると主導権を握れるわけではないので、素早く技に入れるようにすることが必要。能力はあり、改善すべきところはあるが、伸びしろもある。日本一を狙ってほしい」と期待を込めている。
親子で全国大会に挑むことになり、泰輔さん、山下さんの指導を受けながら稽古に熱中している。