30年ぶり全道大会に臨む 風連中学校吹奏楽部 「感謝」を演奏に込め 北海道吹奏楽コンクールへ 心一つに「Fuglen Rhapsody」奏でる

【名寄】

北海道吹奏楽コンクールへ出場する風連中吹奏楽部員

風連中学校(石本義行校長)吹奏楽部(山崎陽仁部長、部員10人)は、今月4日に美深町で開催された第63回名寄地区吹奏楽コンクールに出場し、中学校C編成部門で金賞に輝き、1994年以来、30年ぶりの全道大会出場を決めた。30年前の全道大会では銅賞を獲得しており、部員たちは「脱銅賞。金賞か銀賞を目指して頑張りたい」と、気合十分で練習を行っている。
名寄地区コンクールには、中学、高校、大学、一般に13団体がエントリー。風連中吹奏楽部は「Fuglen Rhapsody(フーレン・ラプソディ)」を演奏した。
同吹奏楽部によると、Fuglenはノルウェー語で「鳥」を表すとのこと。この曲は、同吹奏楽部顧問の鈴木舜弥教諭の大学時代の恩師でもある、作曲家の阿部俊祐さんに依頼し、今年6月に完成した風連中のためのオリジナル曲。部員は「エジプトの砂漠に立つ大きなピラミッドをイメージした曲」と説明する。
名寄地区コンクールを振り返り、「練習のときより、本番の方が良く演奏できたと思います。全道を目標にこれまで部員が一丸となって練習を頑張ってきました。金賞は『うれしい』というよりも、『信じられない』という気持ちです」と笑顔。
部員たちは、全道コンクールの会場で阿部さんと会う約束をしているとのこと。部員たちは「阿部先生に『Fuglen Rhapsody』を作っていただいたお礼が言いたいです」と話す。
同吹奏楽部は週5日を基本に活動。山崎部長は「部員はみんな個性的で、仲間同士、何でも話し合いながら楽しく練習しています」と語る。
現在、部員は男子ばかり10人で構成しており、「女子部員も募集中」とPR。
鈴木教諭は「演奏はもちろんですが、自分たちで考えて行動したり、演奏したりできる力が育ってきたことがうれしい」などと生徒たちの成長に目を細める。
第69回北海道吹奏楽コンクールは、今月29日(演奏は30日)から札幌コンサートホールKitaraで開かれ、同吹奏楽部は中学校C編成(25人まで)の部に出場する。
部員たちは「後悔しないように、そして、これまで支えてきてくれた先生方、送迎など協力してくれている家族、曲を作ってくれた阿部さん、共に切磋琢磨(せっさたくま)してきたメンバーなどに感謝の気持ちを伝えることができるような演奏をしたいです」と語り、気持ちを新たにコンクールへ臨む。
風連中学校吹奏楽部員は次の通り。
▽1年=古市柊喜、巻下陽葵、山崎瑞己
▽2年=伊藤輝昭、大宮和磨、金子蒼空、酒田一慶、谷井賢志郎、山中寛介
▽3年=山崎陽仁