【名寄】
書心書道教室(市内西11南4、主宰・米山秋水さん)に通う本年度の名寄中学校卒業生4人が、国際書道協会主催の昇段級試験「学生名人」に見事合格した。中学生が取得できる最高峰の試験で、4人とも毛筆部と硬筆部の両方に合格。同教室から一度に両部で全員が合格するのは初めてで、関係者を喜ばせている。
同試験は毎年、前期(8月)と後期(2月)の年2回実施。受験対象は幼児から中学生まで。段級位は10級から1級、準初段から10段、準学生名人などと続き、最高峰の学生名人は、準名人の取得と中学2年生以上が受験資格の条件。
学生名人の認定を受けたのは中山敬鷹君(15)、及位南々美さん(15)、上山結愛さん(15)、清水柚々音さん(15)の4人。認定証と「学生書道界の最高峰に輝く学生名人位取得記念」と記されたトロフィー(毛筆部)、盾(硬筆部)が贈られた。
認定報告は21日に同教室で行われ、中学校を卒業した4人が久しぶりに顔をそろえ、合格の結果を受けた4人とも「好きな書道を続けてきてよかった。合格できてうれしい」と喜んでいた。
中山君は、小学1年生から同教室に通い始め、中学校入学後も勉強とサッカー活動を両立させながら教室に通ったとのことで、合格の結果を受け、「サッカーの練習などで教室には月1、2回しか通えなかったが、続けてきてよかった」。
及位さんは年中児の頃から同教室に通い、ピアノも習いながら書道の腕を磨いた。中学生になってからも書道を続け、「クラスメートに『字がうまいね』と言われることもあり、うれしかった」。
上山さんは、小学校入学前から同教室に通い始め、「最初は楽しさを感じなかったが、いろいろな賞をもらうようになって楽しくなり、スキルも上げられてよかった」。
清水さんは、小学1年生から同教室に通い、書道一筋で小学校、中学校時代を過ごし、「書道は練習すればするだけ目に見えてうまくなれるので楽しい」と話す。
4人とも4月からは市内外の高校に通うことが決まっているが、学業などがより忙しくなることから書道を続けるかについては未定とのこと。
指導してきた米山さんは「4人ともよく続けてきたと思う。学生名人に合格したこともすごいことで、自信を持ってほしい」と合格をたたえ、「手書きが少なくなっている時代だが、手書きは人の味が出る素晴らしいものであり、大切にしてほしい」と伝えていた。