災害対応力の幅広がる、豪雪地域へ隊員、資器材搬送など 名寄消防署、ピヤシリスノーモビル協会が協定締結

【名寄】

名寄消防署(谷口直寿署長)とピヤシリスノーモビル協会(岩谷巧会長)は1日、「救急・救助事案発生時におけるスノーモービル運行協定書」を取り交わした。
今回の協定書締結は、冬期間(残雪期間)の山岳地域や積雪が著しく消防車両が進入不可能な場所で災害などが発生した際に、消防からの要請により、同協会の会員が所有するスノーモービルを運行し、消防の業務に協力してもらう内容。
協力期間は、毎年11月1日から翌年5月31日まで。協力の内容は、参集場所(災害現場)までのスノーモービル搬送、スノーモービルの使用貸借と運転(搬送資器材を含む)、スノーモービルでの隊員搬送などとしている。
同協会は1985年に発足。会員は39人(2023年12月現在)。ピヤシリ観光道路のパトロール(冬期間)、各種ツアーや冬季スポーツ大会のサポート(23年度は20回実施予定)、なよろ雪質日本一フェスティバル・ふうれん冬まつり支援(スノーモービル遊覧)などの事業を展開している。
今回の協定書締結に当たり、谷口署長は「コロナ禍も過ぎて、冬期間においても人流が増えてきていることを実感している。そういった中で、ピヤシリスノーモビル協会様との協定を交わすことによって、災害への対応力の幅が広がり、これまで以上に地域住民の安全安心を守っていけると感じている」などと感謝を述べるとともに、期待を高める。
岩谷会長は「スノーモービル愛好団体の当会が、災害活動の一端を担えることを光栄に思う。これまでの経験を生かして、最大限の協力をしていきたい」と気を引き締めている。

協定書を締結し、握手を交わす岩谷会長(右)と谷口署長