藤井ピアノ教室 田邊萌未さん(下小4年)が優秀賞 日本バッハコン札幌後期地区大会 2月に東京で開催の全国大会へ出場

【下川】

日本バッハコン全国大会へ出場する田邊さん

 町内の藤井ピアノ教室(小山恵子主宰)に通う田邊萌未〔もみ〕さん(10)=下川小学校4年=は、「第16回日本バッハコンクール札幌後期地区大会」に出場し、小学3・4年C部門で優秀賞に輝き、2月に東京都で開催される全国大会への出場を決めた。
 日本バッハコンクールは、「音楽の原典を学ぶ」をコンセプトとした国内最大級のピアノコンクール。全国で開催される地区大会には、幼児から大人まで約7千人が参加。
 同札幌後期地区大会は、札幌のエルム楽器エルムホールで開催。小学3・4年C部門には24人が出場し、田邊さんはバッハ作曲「インヴェンション第4番ニ短調BWV775」を演奏した。
 インヴェンションは、二声の曲(右手、左手共に旋律を奏でる曲)で、小山さんは「左手のテクニックが必要となる曲」と説明。
 田邊さんは昨年も同コンクールにエントリーしたが、本番当日、インフルエンザにかかり、出場を断念した経緯がある。「悔しくて泣いてしまいました」と、今コンクールには強い思いで臨んだ。
 田邊さんは「みんな上手だったので、うまく弾けるかな―という気持ちもありました。演奏する前も弾いている最中も緊張して、ペダルを踏む足が震えましたが、ミスしたり、止まったりすることもなく演奏できてほっとしました。弾き終えた後の達成感は本当に気持ちがいいです」と語る。
 優秀賞獲得について、「演奏後は、今回は全国に行けないかな―と思いましたが、優秀賞と聞いてびっくりしました」と笑顔。
 一部審査員は、「拍子感、細かい音の連なりをもって、スピード感、表情のある流れをもって音楽をとても表現していた」などと講評。
 小山さんは「これまでやってきた経験を、しっかりと表現できていたと思う」と健闘をたたえる。
 田邊さんはピアノを始めた小学1年生当初から、バッハの曲を弾きたいと思っていたとのこと。「暗い系のバッハの曲が特にすてきだと思います」。
 ピアノの魅力について、「曲の最後の音を弾き終えた後の響きが好き」と笑顔。
 現在は全国大会に向けて練習に力を入れており、動画を撮ったりしながら、緊張感のある中で練習しているとのこと。
 全国大会に向け、田邊さんは、曲が持つ拍子感をもっと表現できるようにしたい―と話し、「全国では、これまでやってきた成果を発揮し、ミスのないように弾けるよう練習したいです」と抱負。
 小山さんは「萌未さんは、譜読みは少し苦手意識があるようですが、練習しながら地道に苦しい時を乗り越え、メキメキと力を付けていくタイプ。アドバイスしたことをすべて吸収し、毎週のレッスンで上達が目に見えるので、これからも非常に楽しみです。初の全国大会出場で、まずはステージを楽しんでもらうこと。自分の演奏を振り返りながら努力を重ね、一回り成長した姿を見せてほしい」とエールを送る。

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