【名寄】
スペシャルオリンピックス日本(SON)主催の「2024第8回スペシャルオリンピックス冬季ナショナルゲーム(雪上競技)」が、11、12の両日、名寄ピヤシリスキー場、なよろ健康の森を会場に開催。全国からアスリート約200人が出場し、アルペンやクロスカントリーなどで日ごろのトレーニング成果を発揮し、多くの関係者が感動を分かち合った。
SOは、知的障がいのある人たちに、日常的なスポーツトレーニングと発表の場を提供しながら、社会参加を応援する国際的スポーツ組織。陸上競技、水泳、ボウリングなどの各種スポーツプログラムを展開しており、このプログラムに参加する知的障がいのある人はアスリートと呼ばれている。
ナショナルゲームは夏季・冬季4年ごとに開催。第8回冬季大会は、SON史上初となる北海道名寄市、長野県長野市で分散開催。2025年にイタリア・トリノで開催されるSO冬季世界大会に参加する日本選手団選考を兼ね開催。アルペン、スノーボード、クロスカントリー、スノーシューイングの雪上4種目が行われ。全国からアスリート約200人をはじめ、ボランティア、コーチ、競技役員など延べ約1千人が参加。
11日にピヤシリスキー場で行われた開始式で、大会会長の平岡拓晃SON理事長は「皆さんのプレー、思い、一つ一つの行動がこの大会を作り上げていく。日頃の練習成果を十分に発揮して、自分に自信を持ってプレーしてもらいたい。皆さんがこれからの人生の中で、この大会があったから良かった、大会では一生懸命頑張ったと言える最高の大会にしていきたい。大会が開催できるのは、スポンサー企業、地域組織、ファミリー、コーチ、アスリート、何よりもボランティアの皆さまのお陰。皆さん頑張るぞ!」と挨拶。
アスリートを代表し、SON北海道アルペンスキーの福永久人さん(名寄プログラム所属)が「私たちは精一杯力を出して勝利を目指します。たとえ勝てなくても、頑張る勇気を与えてください」と力強く宣誓。続いて、コーチ、審判がそれぞれ宣誓。
開催地の加藤剛士市長が「アスリートの皆さん、コーチの皆さん、ようこそ雪質日本一名寄へ。皆さんのご奮闘を心から願っています」と歓迎した。
初日は、コースの下見が行われた後、各競技(予選)を開始。アルペン競技では、地元少年団員らの前走に続き、上級、中級などの部門別に滑走。自己タイムの更新を目指し、ポールギリギリを攻めて滑走するアスリートや、コースから飛び出さないよう、スピードを調節しながら確実に滑るアスリートなど、日ごろのトレーニング成果を披露。アスリートの頑張りに、コーチやファミリー、ボランティアスタッフから声援や拍手が送られた。
大会2日目は各競技の決勝を実施。表彰ではアスリートにメダルやリボンが贈られ、万歳で頑張りをたたえ合うなど、喜びや感動を分かち合った。
『北海道選手団が結団式』
冬季ナショナルゲームに出場する、北海道選手団(中田公成団長、61人)の結団式が、10日午後4時半から総合福祉センターで行われた。
アスリート41人と、各競技のコーチ、スタッフが参加。中田団長が「多くの方々が皆さんを応援していることを忘れず、競技に臨んでほしい」とアスリートを激励。各競技に分かれて、アスリート、コーチらが自己紹介するとともに、大会に向けての決意を新たにした。
『大会支えたボラン ティア、競技役員』
大会期間中ボランティア延べ382人、競技役員延べ145人が活躍。アスリートを競技会場まで誘導したり、競技の進行状況をアナウンスしたりするボランティア。競技を公平性にジャッジしたり、円滑な進行に努めるなど、アスリートの躍動を支えていた。