馬そりでまちなかの買い物へ

この冬、下川町内で飼う、北海道和種馬(ドサンコ)のハナと、馬そりでまちなかを行き来し、買い物している。
筆者の馬そりは、かつて町内でばんえい馬が引いていたそりを、ドサンコに合わせて小さく作り替えたもの。これまでハナの越冬拠点の敷地内で、地域の方々や友人と乗って、遊びや体験で活用してきた。昨シーズンにハナの越冬拠点を、郊外の三の橋の牧場から、まちなか付近の美桑が丘に移転したので、冬に馬そりに乗ってまちなかを移動し、日常的に生かせるのではないかと思った。
積雪・路面凍結シーズンの冬に公道を移動する場合、安全を確保できる環境が不可欠。晴れて見通しがよく、そりを引きやすい路面で、かつ道幅が確保され、ハナの事前調整を済ませることで、馬そりを使った移動や、物などの運搬が可能と考えた。
初挑戦は1月14日の午前中に決行。吹雪が続いたが晴れて、道路の除雪も行われた。前日にはハナと調馬索運動で調教済み。好条件がそろったため、馬そりに乗っての買い物へと出かけた。
我が家は薪(まき)を熱源にしているが、たまに灯油ストーブで暖房を補助することもある。灯油は手で持ち運ぶには重く、そりで運ぶのに適しているので、馬そりで灯油を買って来ることにした。
空のポリタンクをそりに載せ、自分もそりに乗り、ハナに引いてもらって、美桑が丘を出発した。道道や町道を通って、町内のガソリンスタンドまで行き、ポリタンクに灯油を入れてもらった。
筆者と灯油で重さは合計70kg以上になるが、ハナは重さを感じることなく楽々引いて歩いていた。停止、左折、右折も手綱の合図で問題なくこなした。自宅に灯油を届けて美桑が丘に戻った。
通行車両の少ない、狭い道路でUターンしようとしていたら、その間に車両が来て、待たせてしまった場面もあった。
馬そりは軽車両なので、以後、交通ルールを踏まえ、道を戻るとき、幅の広い道路では2段階右折を行い、それ以外は左折を3回繰り返すことで、ぐるりと回り道している。
その都度、反省と学びを重ねており、模索する中、通行車両の方々の優しさ、気遣いにも触れ、感謝の気持ちでいっぱいだ。
馬そりの実用性に踏み込むことで、地域に役立てられることを、見出していきたい。交通ルールを厳守し、無理をせず気を付けながら、好条件のときのみ、少しずつ、手探りしてみたい。
<名寄新聞 2026年1月24日掲載>

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