【名寄】
智恵文小学校と智恵文中学校を統合した「名寄市立智恵文小中学校」(西岡裕英校長)の開校式が、5日午前10時から同校で行われた。名寄市初となる小中一貫の義務教育学校(前期課程6年と後期課程3年の9年制)で、旧智恵文小と旧智恵文中の伝統を引き継いだ新たな学校の開校を祝った。
旧両校は統合前、小中一貫教育を進めながら、児童と生徒がそれぞれの校舎で学校生活を送っていた。だが、智恵文小校舎の老朽化に伴い、智恵文中校舎を増改築して一つの校舎とすることに。これに合わせて両校を閉校し、小学校、中学校の枠を超えた義務教育学校とし、「名寄市立智恵文小中学校」(前期課程児童10人、後期課程生徒12人)として新たなスタートを切ることとなった。
式では、岸小夜子教育長が開校を宣言。学校設置者の加藤剛士市長が「両校の歴史と伝統を引き継いだ名寄では初めての義務教育学校であり、開校に向けて準備を進めていただいた関係者に感謝している。新しい校章を地域で募集して決めた他、校歌は智恵文地区で馴染みのある旧智恵文中学校の校歌を引き継ぐなど、皆さんの熱い思いで一体となって新たな学校をつくり上げていただいた」と式辞。
また、児童生徒に向けて「皆さんで助け合いながら学び、地域とたくさん触れ合って大きく成長してほしい」。学校関係者や地域に向けて「学校の魅力を大いに引き出すとともに、子どもたちが未来でたくましく着実に歩みを進められるよう育ててほしい」と思いを伝えた。
続いて、旧智恵文中学校の前年度卒業生である遠藤百々花さん考案の校章が記された校旗が、加藤市長から西岡校長に授与された。西岡校長は「智恵文小120年、智恵文中77年の歴史をしっかりと引き継ぎ、ここで学ぶ子どもたちの幸せを生み出すことができるようまい進する」と挨拶した。
来賓を代表して上川教育局の今村隆之局長が「地域の大きな期待を背負って開校した義務教育学校であり、地域に根差した学びができる学校となってほしい。児童生徒の皆さんは共に学び、成長できるような学校生活を送ってほしい」などと祝辞を述べた。
出席した関係者や地域住民たちは、式を通して新しい形でスタートを切った義務教育学校の発展を願っていた。