8日に解禁した稚内漁協のコンブ漁。10日にかけて雨や曇り模様に見舞われたが、11日はようやく好天となり多くの漁業者が採取したコンブを天日干し。漁業者によると、今年はコンブの生育が思うように進んでいないが、今後の天候に期待を寄せ、製品づくりに励みたいとしている。
今夏のコンブ漁は、初日から自由採取。解禁日以降、波は穏やかだったが天候不良が続き、天日干しが出来ない状態が続いた。この間、一部の漁業者は採取したコンブを乾燥機にかけるなどして対応。11日は早朝から晴れ間が広がり、干し場にコンブを並べる作業に汗を流していた。
宝来や恵比須地区の前浜では、午前5時に磯舟が一斉出漁。漁業者は磯舟から海中のコンブを探し、先端が二股になった採取機で根ごとねじり取り、陸に戻って降ろした。陸上では家族などが総出でコンブ干し。1枚ずつ丁寧に干し場に並べ、一面が「黒い絨毯」と化した。この日は午後にかけて好天が続き、ほど良い風を受けたコンブは磯の香りを漂わせ、市民などに夏の漁の幕開けを告げた。
30年以上のベテラン漁業者は「今年の前浜は細めのコンブが多く、量や実入りも十分とはいえない」。別の漁業者は「昨年は量が多かっただけに、今年は少なさが目立つ。年によって良い・悪いを繰り返す」と述べた。
コンブ漁の操業時間は7月末まで午前5時~同8時、8月1日~13日までが午前5時~同10時、お盆明けの17日からは午前5時~正午まで。漁期は例年9月末までの予定だが、状況などを見ながら延ばす場合もある。
(梅津眞二)
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