【名寄・美深】
上川管内中学校体育大会(中体連)柔道大会の上川管内代表決定戦で、名寄東中学校3年の夏坂珠代さん(14)が個人戦女子57kg級で優勝し、3年連続で全道大会に進出。美深中学校3年の村山心音さん(14)が個人戦女子48kg級で優勝し、念願の全道大会初出場が決まった。
上川管内代表決定戦は、5日に旭川市東光スポーツ公園武道館で開催された。
夏坂さんは、個人戦女子57kg級(4人エントリー)に出場。トーナメント戦の1回戦は内股で「一本」、決勝は小内刈りで「技あり」の後、抑え込みの合わせ技で「一本」を取って優勝。1年生時から3年連続の全道大会進出となった。
山下道場に所属しており、主宰の山下徹さん、父の泰輔さんから指導を受け、鍛錬を重ねている。
試合について「決勝で相手を投げられるタイミングがあったが、ちゅうちょして投げられず『一本』を取れなかった。攻めるところで技を掛けて『一本』を決められるようにしたい」と課題を語る。
全道大会では優勝、全国大会進出を目標に掲げており「全て『一本』で勝ちたい。きれいな形で技を決めたい。課題が多いので、改善しながら得意な技も精度を高められるよう練習していきたい」と意欲を燃やす。
主宰の山下さんは「3年連続の出場で、取りこぼしがなければ負けることはない。気を引き締めて頑張って。伸びしろがあり、もっと上を目指してほしい」と期待を寄せる。
村山さんは、個人戦女子48kg級(3人エントリー)に出場。総当たり戦で1試合目は払い腰、2試合目は抑え込みで「一本」を取って優勝し、初の全道大会出場を決めた。
いとこが柔道をしているのを見たことをきっかけに、美深柔道スポーツ少年団に所属し、小学5年から始めたが、コロナ禍で各種大会が中止となり、大会出場がかなったのは中学校進学後。「初めて優勝したので、うれしい」と喜びを見せる。
試合では「背負い投げで両膝を着いてしまった。その後、技を掛けて決めることができてよかった。今まで『一本』を取って勝ったことがなかったので、その瞬間は最高に感じた」と明かす。
両膝を着いての背負い投げは、高校生以上は有効だが、小中学生は反則となる。
全道大会では「1、2試合は勝って、ベスト8に入りたい。練習してきた成果を試合で発揮することができれば。技の入り方、引き手の精度を上げているところ」と意気込んでいる。
少年団で指導に当たる加藤保昭さんは「初めての優勝で、自信になっていると思う。初めての全道大会なので、全力を出し切って頑張ってほしい」と期待を込める。
全道大会は30、31の両日、よつ葉アリーナ十勝(帯広市)で開かれ、個人戦は31日に行われる。