移住者などが交流深める 下川、タノシモカフェに30人が参加

【下川】

下川町の「タノシモカフェ」が、2日午後6時半から町まちおこしセンター「コモレビ」で開かれた。
タノシモカフェは、移住者相互や地元住民などとの交流を深めるため、飲物などを各自持参して、毎月1回開催しており、今年で8年目を迎えている。
この日は、移住者を中心に、移住を検討している外国人なども含めて、約30人が参加。
カフェに参加した移住者と、地域おこし協力隊員の2人に話を聞いた。
菊島優里花さん(30)は、2022年5月に夫の永詞(ひさし)さん(38)と、子ども1人(現在は2人)の3人で長野県から移住し、現在、町内三の橋で酪農を営んでいる。優里花さんは福島県、永詞さんは山梨県の、それぞれ地方の出身。
結婚後、夫の親戚がある長野県で酪農に従事していた。「2人とも自然が好きなので、雄大な自然がある北海道を中心に、酪農ができる場所を探していた」と話し、道内市町村の幾つかに問合せしたが、「下川が一番具体的な提案をしてくれ、移住を決めました」と感謝を込めて語る。
移住後、約1年半、夫婦2人とも地域おこし協力隊員として酪農業に従事し、その後、経営移譲を受け、現在に至っている。
カフェには、「最初の頃はよく来ていました」と話し、下川での生活についても「満足しています」と語る。4歳と1歳の子ども2人は、認定こども園「こどものもり」に通っている。仕事が繁忙の時期は、「病児保育を実施してくれたらありがたいです」と笑顔で語った。
渋谷麻斗(あさと)さん(24)は、高知県の出身で、横浜市内の大学を卒業後、士別市内の牧場で約1年間働き、2023年2月に地域おこし協力隊員として下川町に着任。役場の産業振興課で鳥獣対策支援員として勤務している。
下川町に関心があり、猟銃に興味があったことから「下川町で働くことが出来る鳥獣対策支援員を希望した」と語る。
猟銃の免許は、下川に着任後取得した。近年、頻繁に出没しているクマ対策については「何回か箱罠で捕獲しましたが、銃での捕殺はまだです」と話す。
下川のマチが気に入っているので、協力隊の任期が切れる1年半後は、「農業などの仕事を探したい」と笑顔で語る。
カフェには、今では2回~3回に1回程度であるが、最初の頃は毎回参加していた。「初めは知り合いも少なかったので、とても助けられた。今でも新鮮で、多くの交流が得られている」と語る。
公営住宅で一人暮らし。趣味は音楽関係で、ギターや打楽器などをこなす。
タノシモカフェは、主催者の合図で席を一斉移動し、多くの人と交流できるようにしている。また、子どもが遊べるコーナーも設置してあり、この日も、幼児数人が遊んでいた。
移住者などが交流できる貴重な場となっている。