ドサンコ3頭の愉快な一の橋活動記

一緒に一の橋で散歩したハナ、ゆう、ラミの馬3頭

 ドサンコのハナ(メス)は毎秋、下川町の東側にある小さな集落・一の橋の市街地でも放牧している。5年目の2022年は、9月1~9日に一の橋に滞在。
 例年と違うのは、友人・佐野美紀さんが一の橋で飼い始めたドサンコのゆう(メス)、その子馬ラミレス(オス)もいることである。(当時)
 9月1日にハナに乗り、下川町の美桑が丘からまちなかを経由して一の橋へ。到着後、さっそくハナに乗って、ゆう、ラミと共に一の橋を散歩。ゆうには乗馬経験のある友人が乗り、ラミと妻、他の友人も一緒に歩いた。馬3頭で歩くことができ、良いひとときとなった。
 ラミは嬉しくてハナの顔に口をつけるが、ハナのいななきに驚き、前脚を上げながら背中を向けて遠ざかるも、すぐにハナに近寄った。気持ちが高まったのか華麗なステップも見せ、筆者や友人も、ラミの面白さに笑いが絶えなかった。
 ハナが一の橋にいる間、ゆう親子とは仕切って放牧し、子育て中のゆうに配慮した。時々3頭を一緒に放牧したが、ラミはハナに興味を持ってつきまとい、ハナに追い払われても近寄って来る。
 一方、ハナはゆうと仲良くしたい様子。しかし、ゆうはハナに近づくラミを心配し、ラミとハナの間に入ってハナを遠ざける。結果、ハナもゆうと触れ合えない。
 やがて、ゆうも心配がないことが分かったのか、ラミとハナの関係を気にしないようにはなったが、それでもつきまとうラミがいることで、ハナはゆうとじっくり触れ合う機会を失い、複雑な三角関係が展開されていた。
 ハナの一の橋滞在中、筆者もゆうの調馬策(馬の円運動)、蹄(ひづめ)の手入れなどを試したが、順応の早さに可能性を感じた。
(現在、定期的に筆者が飼い主の依頼を受けて調馬索を実施中)
 4日には、一の橋で、実行委主催の「ハナカフェ」が開かれ、筆者もハナと乗馬体験を提供した。
 7日には、道外の大学生20人に馬と触れ合う機会を提供し、3頭の連携プログラムが実現。筆者がハナと乗馬体験を提供する一方で、友人がゆうとラミでひき馬や触れ合う機会を提供。大学生に一層、充実した時間を過ごしていただいた。
 ハナの出発前夜の8日、ゆうとラミと3頭で、妻や友人とそれぞれのひく馬を交代しながら、ひき馬で触れ合いを楽しみ、翌朝ハナを美桑が丘に戻した。あっという間の一の橋の9日間だった。

どさんこのハナとラミ

<名寄新聞の2022年10月31日付掲載記事を基に再構成しました>